しゃかいふあんしょうがい(しゃこうふあんしょうがい)
社会不安障害(社交不安障害)
比較的少人数の集団内で他の人々から注視されることに対する恐怖があり社交場面を回避するもの。
5人の医師がチェック 62回の改訂 最終更新: 2017.12.06

社会不安障害(社交不安障害)の基礎知識

社会不安障害(社交不安障害)について

  • 青年期によく出現する、人前での食事、発言、異性と出会うことなどの社交場面に対する不安、恐怖があり、避ける
  • 通常、低い自己評価と批判されることに対する恐れが関連している
  • 潜在的に徐々に症状が進行していくタイプと、ストレスの強い、屈辱的な経験をしたのちに発症するタイプがみられ、先天的な性格や気質と後天的な経験の両方が発病の原因と関連していると考えられている

社会不安障害(社交不安障害)の症状

  • 不安、恐怖を感じる場面は社交的なやりとり(雑談、よく知らない人に会う)、見られること(人前で食べたり、飲んだり、字を書いたりすること)、他者の前で何らかの動作をすること(発表する、談話をする)などである
  • 苦手な振る舞いをすると、恥をかいたり、拒絶されたりと否定的な評価を受けることになると恐れている
  • 不安、恐怖を感じる場面を回避している
  • その症状は6ヶ月以上続いている

社会不安障害(社交不安障害)の検査・診断

  • 検査では診断できず、医師の問診により診断される

社会不安障害(社交不安障害)の治療法

  • 認知行動療法、森田療法などの精神療法が有効である。
  • 不安を引き起こす場面に対して短期間、抗不安薬を用いる治療を行うことがある
  • 抗うつ薬での治療が有効である

社会不安障害(社交不安障害)の経過と病院探しのポイント

社会不安障害(社交不安障害)が心配な方

社会不安障害では、社交場面において不安、恐怖などの症状が出ることが特徴的です。社交場面とは雑談する、知らない人に会うなどの社交的なやりとり、人前で食事をしたり、字を書くなど、人に見られながら何かをすること、発表や発言など他者の前で何かをすることなどが一般的です。 

自信が社会不安障害でないかと心配になった時、最初に受診するのは精神科、心療内科、メンタルヘルス科の病院やクリニックが適しています。精神科専門医、精神保健指定医という資格がありますので、これらの医師がいるところだと安心ですが、もしかかりつけの内科医師がすでにいるようであればそこから診療情報提供書(紹介状)をもらった上で受診することをお勧めします。社会不安障害を診断する上で普段の様子やその他の病気の有無、検査結果はとても参考になりますし、診療情報提供書がない場合、身体的な病気の有無を確認する必要がある場合に基本的な検査を一からやり直すことになってしまうためです。

社会不安障害の診断は主に問診と診察、生活状況の聴取で行われます。血液検査や頭部のMRIなどの検査は、身体的な疾患により症状が出ていないことを確認するために行う場合がありますが、社会不安障害を診断するためには不要です。

血液検査はクリニック、病院のどちらで受けることも可能ですが、頭部MRIなどは撮影出来る病院が限られているため、クリニックを受診した場合、検査を受けに総合病院などに行っていただく可能性があります。

社会不安障害は状況や環境に反応して症状が出ますが、症状が出る場面や状況は苦手な振る舞いをする場面に限られており、典型的な症状が出ていることがほとんどですので、診断が医師によって変わることの比較的少ない病気です。しかし、社会不安障害の方が、苦手な場面を繰り返し強いられる状況が続くことで強い精神的なストレスがかかり、うつ状態や不安が強くでることがあり、うつ病や不安障害と診断されてしまう場合もあります。

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社会不安障害(社交不安障害)でお困りの方

社会不安障害の根本治療としては薬物療法と心理療法(カウンセリング)があります。
この両者は対処すべき症状や発症してからの時期などによって変わり、両者を併用することも少なくありません。

社会不安障害の治療に最も有効な治療法が未だ確立されていないため、診断が医師ごとに大きく変わることは少ないですが、治療方針は医師によって変わることがあります。薬物療法が中心の医師、心理療法を中心にする医師などそれぞれの医師によって患者さんの状況ごとに取る治療が変わってきます。

薬物療法は大きく分けて2種類の治療があります。抗不安薬による対症療法と抗うつ薬による根治を目指す治療です。抗不安薬による治療は、不安を引き起こす場面があらかじめわかっている場合や、不安や恐怖を引き起こす社交場面に際し症状が出てきた場合に頓服薬として使うものです。症状のコントロールができるようになるまでの短期間、症状に応じて使用をします。

抗鬱薬での治療は主にSSRIという薬の種類が使われます。抗うつ薬での治療は原則症状の有無にかかわらず毎日服用して症状の全体的な軽減をはかります。使用期間については症状が消えてから数ヶ月間の維持療法を行うのが一般であると言われていますが、一律この期間服用すればよいという決まりは確立されていません。

心理療法(カウンセリング)は認知行動療法、森田療法などが行われることが多いです。認知行動療法を提供している医療機関、カウンセリング機関は比較的多いですが、森田療法を行っている機関は数が少なく、どこででも受けられるというわけではありません。

心理療法は1回の治療時間が30分から1時間程度と長く、効果を認める反面、治療初期の緊張が強い状態などで受けると、かえってストレスが強く症状が悪化する場合もあります。導入の時期については医師としっかり相談して開始しましょう。

社会不安障害は入院治療が必要になることが稀な病気です。対人緊張があまりにも強く、ほとんど外出、社会生活を送ることができない場合などに入院治療を行う場合がありますが、外出しての通院が可能な場合などは外来通院で治療することがほとんどです。ですので、社会不安障害はクリニックでも病院でも治療方針に差がつきにくい病気の一つです。

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