しゅようせいすいのうほう
腫瘍性膵のう胞
膵臓にのう胞ができる病気
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最終更新: 2024.02.19
腫瘍性膵のう胞の基礎知識
POINT 腫瘍性膵のう胞とは
腫瘍性膵のう胞は膵臓にのう胞ができる病気です。のう胞は液体が溜まった袋のようのものを指します。急性膵炎や慢性膵炎の後にできる仮性膵のう胞とは異なる病気です。特に症状は見られないことが多いです。 症状や身体診察に加えて、超音波検査やCT検査などを用いて診断します。のう胞の種類によっては手術を行いますが、特に治療を行わずに経過を見ていくこともあります。腫瘍性膵のう胞が心配な人や治療したい人は、消化器内科や消化器外科を受診して下さい。
腫瘍性膵のう胞について
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腫瘍性膵のう胞の症状
- 多くは無症状である
- 腹部超音波検査などで指摘されることがある
- まれに急性膵炎を合併し腹痛や背部痛が起こる
腫瘍性膵のう胞の検査・診断
- 画像検査
- 腹部超音波検査:病変の局在と性状をしらべる
- 腹部CT検査:可能であれば膵ダイナミック造影CTを行い、病変の詳細をしらべる
- 腹部MRI、MRCP検査
- 主膵管との関連性やのう胞の形や中の成分の特徴を観察し、IPMNやMCN、SCN、そのほかののう胞の区別をするのに最も役立つが、それでも診断が難しい場合もある
- すぐに手術する必要のない分枝型のIPMNやSCN、その他の良性ののう胞の可能性を除外し、早めに手術をする必要性を考慮される主膵管型または混合型のIPMNやMCNを見分けることが重要である
腫瘍性膵のう胞の治療法
- タイプによって治療法はさまざま
- 膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)
- 主膵管型では手術が考慮される(ただし患者さんの年齢や状態によって経過観察とされることもある)
- 混合型も手術が考慮されることが多いが、個々の症例による
- 分枝型IPMNでも造影CTやMRIで壁在結節が出現した場合や症状がある場合などには手術が考慮される
- 膵粘液性嚢胞腫瘍(MCN)
- 原則として手術(切除)を行う
- 膵漿液性嚢胞腫瘍(SCN)
- ほとんどが特に治療を必要としない
- 黄疸などの症状の原因となっている場合には手術を考慮
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