きゅうせいもうまくえし(きりさわがたぶどうまくえん)
急性網膜壊死(桐沢型ぶどう膜炎)
突発的に眼のぶどう膜に炎症が生じ、失明に至ることもある感染症
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最終更新: 2018.10.23
急性網膜壊死(桐沢型ぶどう膜炎)の基礎知識
POINT 急性網膜壊死(桐沢型ぶどう膜炎)とは
ぶどう膜(虹彩の一部と毛様体、脈絡膜)の感染がきっかけになって、網膜剥離や視神経の萎縮が起こる病気です。原因となる病原体として、単純ヘルペスウイルスや水痘帯状疱疹ウイルスが知られており、充血や目の痛み、霧視(霧ががった視野)、視力の低下などの症状が現れます。眼科検査(細隙灯顕微鏡検査や眼底検査)やウイルス検査などが診断のために行われ、治療として感染を起こしているウイルスに対する抗ウイルス薬や網膜剥離に対するレーザー光凝固術が行われます。
急性網膜壊死(桐沢型ぶどう膜炎)について
急性網膜壊死(桐沢型ぶどう膜炎)の症状
- 突発的な眼の痛みと視力低下や視野異常が起こる
- 両方の眼に
発症 することもあるが、左右の眼で発症する時期が異なる場合がある - 症状の進行は早く、発症から数ヶ月で重篤な
合併症 (網膜剥離・視神経萎縮 ・網膜 血管閉塞など)を生じ、失明 することがある
- 両方の眼に
急性網膜壊死(桐沢型ぶどう膜炎)の検査・診断
ウイルス 検査- 感染の原因となっているウイルスの特定
- 除外診断が必要な疾患とその検査
- サルコイドーシス
胸部X線 写真- リンパ組織の病理検査
- サイトメガロウイルス網膜炎
- ウイルス検査
- 悪性リンパ腫
- 血液検査、リンパ組織の悪性化の確認
- サルコイドーシス
急性網膜壊死(桐沢型ぶどう膜炎)の治療法
- 抗
ウイルス 薬(アクシロビルやバラシクロビルなど)の使用 - レーザー光凝固術:網膜剥離の
合併 を予防する 発症 してから症状の進行が急激であるため、早い段階で治療を受ける必要がある