いしゅくせいいえん
萎縮性胃炎
慢性的に続いた胃の炎症によって、胃腺(胃酸を分泌する器官)が縮小し、胃の粘膜が萎縮した状態
5人の医師がチェック 43回の改訂 最終更新: 2017.12.06

萎縮性胃炎の基礎知識

POINT 萎縮性胃炎とは

萎縮性胃炎は胃の粘膜が萎縮してしまう病気です。粘膜が萎縮することで胃酸の影響を強く受けるようになります。原因はヘリコバクター・ピロリ菌による感染や自己免疫によるものが多いです。進行しなければ症状が出ることはあまりありませんが、時々消化不良や胸焼けなどを起こします。 症状や身体診察に加えて、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を用いて診断します。また、血液検査を用いてヘリコバクター・ピロリ菌感染の有無や自己抗体の有無を調べることがあります。原因に応じた治療を行いますが、それに加えて胃酸を抑える薬や胃粘膜補強する薬を飲みます。萎縮性胃炎が心配な人や治療したい人は、消化器内科や総合内科を受診して下さい。

萎縮性胃炎について

  • 慢性的に続いた胃の炎症によって、胃腺(胃酸を分泌する器官)が縮小し、胃の粘膜が萎縮した状態
  • ヘリコバクター・ピロリ感染が原因となりやすい
    • ヘリコバクター・ピロリ関連胃炎を繰り返すことで発症する
    • その他に免疫異常により胃の粘膜に炎症が生じる場合もある(自己免疫化生性萎縮性胃炎)
      ・抗壁細胞抗体が作られる
      ・抗内因子抗体が作られる
  • 萎縮が進むと胃の粘膜は腸の粘膜のようになり(腸上皮化生)、胃がんの発症率が増える
    • ヘリコバクター・ピロリの除菌によって、萎縮性胃炎は治るが、腸上皮化生は治らない
    • ただし、それ以上腸上皮化生を進行させないことで、胃がんのリスクは減らすことができる

萎縮性胃炎の症状

  • 基本的には無症状である
    • 時折軽度の消化不良がみられる
    • 自己免疫化生性萎縮性胃炎は悪性貧血の原因となり得る

萎縮性胃炎の検査・診断

  • 上部消化管内視鏡検査
    • 胃炎の有無やヘリコバクター・ピロリ感染の有無を検査する

萎縮性胃炎の治療法

  • ヘリコバクター・ピロリ感染がある場合
    • 除菌治療を行う
  • 自己免疫性疾患がある場合
    • 悪性貧血合併していることも多く、ビタミンB12の点滴投与が行われる
  • 胃を保護するための胃酸分泌抑制剤や胃粘膜保護剤を飲む

萎縮性胃炎の経過と病院探しのポイント

萎縮性胃炎が心配な方

萎縮性胃炎は、それ自体では症状がありません。しかしそのまま放置することで、まれに胃がんを発症する方がいますので、経過を見ていくために定期的に通院や胃カメラによる検査を行っていくことになります。

萎縮性胃炎の診断は胃カメラで行います。軽い胃もたれ程度の症状は起こることがありますが、実際はほとんど症状がないため、病院の受診ではなく健康診断などで見つかることが多い疾患です。

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萎縮性胃炎でお困りの方

萎縮性胃炎の治療としては、ピロリ菌の除菌治療が重要です。一定期間抗生物質を内服することで、胃にピロリ菌がいる方は、菌を退治することができます。ピロリ菌を除菌することによって胃がんの発生リスクを低下させることが治療の目的です。

ピロリ菌の除菌は、消化器内科のクリニックや、内科のある病院であればほとんどの医療機関で受けることができます。除菌を受けた上で、1年に1回など定期的な胃透視(バリウムによる検査)や胃カメラで経過を見ていくのが良いでしょう。

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