半月板損傷の検査について:マクマレーテストやMRI検査など
「膝の痛み」「動かしにくさ」といった症状から半月板損傷が疑われる人には診察や検査が行われます。診察や検査からは半月板損傷の有無や程度がわかり、治療法を選ぶ際の参考になったり全治の推測に役立ちます。このページでは診察や検査の中身について詳しく説明していきます。
1. 問診
【半月板損傷が疑われる人への質問例】
- 症状について
- いつ痛みを自覚したか(痛みが現れた状況)
- 痛みはどの程度か(全く痛くないを0、考えられる最大の痛みを10とした時にどのくらいの痛みか)
- 膝はどの程度動かせるか
- 患者さんの背景について
- どんなスポーツをしているか
- 現在治療している病気の有無
- 過去に治療している病気の有無
- 定期的に服用している薬の有無
膝の痛みや動かしづらさの原因となるのは半月板損傷だけではありません。骨折や
2. 身体診察:マクマレーテストなど
身体診察とはお医者さんが患者さんの身体を直接くまなく調べる診察方法のことを指します。問診に続いて行われることが多く、方法にはいくつか種類があります。例えば、身体を観察することは視診という方法ですし、身体を直接触れて調べることは触診という方法です。半月板損傷が疑われる人の診察では膝を詳しく調べます。膝の腫れ具合、内出血の有無、痛み・関節の動きなどが確認されます。 診察方法の中でよく知られたものとして、マクマレーテストという方法があります。これは患者さんの足の裏と膝をお医者さんが持って、膝を曲げた状態で捻ったり、伸ばしたりして調べる方法です。膝から音がしたり痛みが強くなるとマクマレーテストが陽性と判断され、
3. 画像検査:レントゲン検査、MRI検査
画像検査とは身体の中の状況を画像化する検査のことを指します。膝の状態を客観的に評価することができ、治療法を決めたり、全治までの期間を推定するのに役立ちます。画像検査には種類がいくつかありますが、半月板損傷が疑われる人には
X線検査(レントゲン検査)
MRI検査
放射線を利用するレントゲン検査に対して、MRI検査では磁気を利用します。放射線を使わないので、被ばくの心配はありません。 MRI検査ではレントゲン検査で捉えることが難しい半月板を明瞭に映し出すことができます。半月板の損傷がどの程度なのかがわかるので、適切な手術の方法を選んだり、完治までの期間を推定するのに役立ちます。 なお、
参考文献
Dennis A Cardone, Bret C Jacobs, Meniscal injury of the knee. UpToDate. 最終更新日2020.7.14