あすぺるがーしょうこうぐん
アスペルガー症候群
自閉症スペクトラム障害の一種で知的障害や言語障害がない場合を指す
15人の医師がチェック 95回の改訂 最終更新: 2018.02.19

アスペルガー症候群の基礎知識

POINT アスペルガー症候群とは

この病気は比較的新しい概念の病気なので基準によって説明が異なります。ここでは米国精神医学会の基準、DSM-5に基づいて解説します。 アスペルガー症候群(以前にアスペルガー障害と呼ばれ、DSM-5ではアスペルガー症)は言語的にまた知的に障害のない自閉スペクトラム症を指す。 自閉スペクトラム症の特徴は、コミュニケーションの障害や興味の限定、反復的な行動が幼少期からみられることです。アスペルガー症では言語や知能以外の能力にむらが大きく、社会適応が困難な人もいる。 自閉スペクトラム症は比較的ありふれた病気で人口の約1%の人がこの病気をもっており、他の精神症状を有する割合が高い(40%が2つ以上の精神疾患をもっている)。 アスペルガー症に思い当たるところがあり心配な人は、自閉スペクトラム症の診療を得意とする、精神科や心療内科を受診して調べてもらうことをお勧めします。

アスペルガー症候群について

  • 自閉症スペクトラム障害の一種
    • 平均的な知能を持つ
    • 患者数には諸説あるが人口100人に1人程度とするものが多い
  • 対人関係がうまく作れない傾向が成長とともに変動する
  • 正常と自閉症の区別は非常にあいまいであって、スペクトラム(区別がはっきりせず連続的に正常から病気に移行する)であるという考え方に基づき、アスペルガー症候群という名前ではなく「自閉症スペクトラム障害」の中で捉えるようになってきている

アスペルガー症候群の症状

  • アスペルガー症候群の症状は多様
    • 曖昧なことを理解できない
    • 興味がないものに手を出さない
    • 冗談が通じない
    • スケジュールの管理ができない
    • 状況にあった行動ができない
    • 対人関係の障害
    • パターン化した興味や活動
  • 知能低下はない

アスペルガー症候群の検査・診断

  • 発達歴や生活歴を本人や家族から聴取することが重要
  • その他に、行動の観察や知能検査(知能指数(IQ)を調べる検査)などがある

アスペルガー症候群の治療法

  • 特別な治療は行わないことが多い
  • 生活上の困りごとを減らしていく工夫をする
    • 周りの方に支持を仰ぐ
  • 薬物療法:抗うつ薬(SSRI)などを使うこともある

アスペルガー症候群が含まれる病気

アスペルガー症候群のタグ

からだ

アスペルガー症候群に関わるからだの部位