さんじょくきせいしんしょうがい

産褥期精神障害

子供を産んだ後に精神的に不安定になっている状態。産後うつや産褥期精神病が起こる

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7人の医師がチェック 101回の改訂 最終更新: 2017.05.16

産褥期精神障害の基礎知識

産褥期精神障害について

  • 子供を産んだ後に起こる精神状態の変化
    • 産後には、女性ホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるのバランスが変化して環境も変化することや、育児への不安で精神的な変化が引き起こされると考えられている
  • 大きく以下の2つに分類される
  • マタニティーブルーズ
    • 症状は通常2週間以内に自然軽快するが、約5%が産後うつ病に移行するともいわれており、症状が長引く場合には注意が必要
    • 出産後3-10日頃に発症症状や病気が発生する、または発生し始めることする生理的なもの(主に2-4日が発症のピーク)
    • 近年の報告では妊婦の30%くらいの頻度でこの病気になると言われている
    • 以下でマタニティーブルーズが起こりやすいと言われている
      ・母体に合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のことがある
      ・児に異常がある
      ・長期間に渡り入院を要した
      ・母児分離の時間が長かった
  • 産褥期精神病
    • 出産1か月以内に発症する病的なもの
    • 頻度は妊婦の3%程度と報告されている
    • 治療によってほどんどが数か月から1年程度かけて軽快する
    • 産後うつ病の頻度がもっとも高く、軽いものから入院が必要になるものまで程度は様々である
    • 以下の場合に産後うつ病になりやすいと言われている
      ・過去に精神疾患になったことがある
      ・望まないもしくは周囲から望まれていない妊娠であった
      ・児に疾患がある

産褥期精神障害の症状

  • 分類ごとの主な症状
    • マタニティーブルーズ:抑うつ元気がなく落ち込んでいる状態や気分のこと。医学的には「抑うつ」と呼ぶ。うつ病の症状の1つだが、必ずしもうつ病で起こるとは限らない、不安など
    • 産後うつ病:うつ状態、涙もろくなる、不眠、食欲の低下
    • 産褥精神病:幻覚や妄想、錯乱、強い不安感
  • 産後うつ病が重度の場合、ごくまれではあるが、自殺に至ってしまうこともあるため治療には周囲の協力が必要
  • 産褥期精神病の場合、自殺はまれであるが、自傷行為(自分で自分を傷つけるような行為)が増えやすい

産褥期精神障害の検査・診断

  • 問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すことによってうつ傾向など産後の精神状態を確認する
  • 産後うつ病スクリーニング病気の原因や程度ではなく、病気が有るか無いかをまず調べるための検査にはエジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)が用いられることが多い

産褥期精神障害の治療法

  • 家族や周囲による理解と支援が大切
    • 精神的・肉体的に負担をかけないような環境配備を行う
  • 産後うつ病と産褥期精神病の場合は、精神科による治療も必要となる
  • 薬物療法
    • マタニティーブルーズの場合:特に治療は行わないことが多い
    • 産後うつ病の場合:抗うつ薬、抗不安薬向精神薬の一種で、睡眠薬としても使われる。バルビツール酸系、ベンゾジゼピン系、非ベンゾジゼピン系などがある、睡眠導入薬
    • 産褥期精神病の場合:抗精神薬
    • いずれの薬も母乳を介して子どもに薬剤が移行する場合があるので確認が必要である
  • 産後うつ病は、一般的なうつ病よりも長期化しやすい

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産褥期精神障害に関わるからだの部位