てあしくちびょう
手足口病
子供におこるウイルス感染症の一つ。口や手足にぶつぶつができる
17人の医師がチェック 158回の改訂 最終更新: 2019.08.19

手足口病の初期症状は水ぶくれだけ?惑わされてはいけないポイント

手足口病の初期症状は、手のひらや足の裏、口の中の水ぶくれです。ほかの症状に発熱、かゆみなどもありますが、間違いなく気付くには水ぶくれに気を付けてください。手足口病の初期症状に気付くためのポイントを説明します。

1. 手足口病の初期症状は?

手足口病の初期症状は、手足や口の中にできる水ぶくれです。手足口病で体が衰弱してしまうほど重症になることはめったにありません。手足口病のほとんどは痕を残さず自然に治ってしまいます。

手足口病は子供に多い

手足口病は5歳以下の子供に多い病気です。1歳未満の赤ちゃんもかかります。大人の手足口病は少数ですが、子供からうつることもあります。

子供の具合が悪くなって、手足口病かどうか心配なときは、細かい症状よりも周りの状況が大切です。

  • 周りで手足口病が流行しているか
  • 体に水ぶくれがある5歳以下の子供が周りにいるか
  • 大人に症状が出たときは、最近手足口病の子供に接触したか

当てはまるものがあれば手足口病の可能性は大きくなります。

手足口病の潜伏期間は3日から5日

手足口病はうつる病気です。原因であるウイルスに感染して3日から5日程度は症状の出ない潜伏期間になります。潜伏期間でもほかの人にうつすことはありえるので、症状が出ている子供に直接接触していなくても、周りの人を介してうつっているかもしれません。

誰に接触したかよりも、周りで流行しているかどうかの情報を見逃さないようにしてください。

手足口病の水ぶくれの見た目の特徴

潜伏期間が過ぎると、手足や口の中、唇に水疱(すいほう)と言われる水ぶくれができます。痛みやかゆみを伴うこともあります。手足口病という名前の通り、手や足や口の中に水ぶくれが出現し、それ以外の部位に水ぶくれが出ることはほとんどありません。

手足口病の水ぶくれは数mm程度であることがほとんどで、周囲に水ぶくれとは違う皮膚の赤い変化を伴います。このような皮膚の症状をまとめて皮疹(ひしん)とも言います。

手足口病の口の中の症状

手足口病による口の中の水ぶくれは、5個から10個程度であることがほとんどで、水ぶくれは潰瘍(かいよう、粘膜のえぐれた状態)に変化して最終的に治癒していきます。潰瘍になると口内炎に似て見えます。

水ぶくれができる場所は、口の中なら唇の裏側からのどに近い部分までの広い範囲です。

手足口病の水ぶくれは手のひら・足の裏にできる

手足口病で、手や足の中でも水ぶくれが出やすいのは、手のひらと足の裏になります。手と足を比べると手の方が水ぶくれが出やすいという報告もあります。

水ぶくれは特に治療を行わなくても自然と治ることが治ることがほとんどです。治っていく中で、爪が剥がれることがあります。

2. 手足口病の初期症状は本当に水ぶくれなのか?

インターネットで検索すると、手足口病の初期症状として発熱やかゆみを挙げているページが見つかります。

確かに手足口病で水ぶくれ以外の症状が出ることもあるのですが、あくまで「手足口病の初期症状は水ぶくれ」と覚えておいてください。理由を説明します。

手足口病で水ぶくれ以外の症状は出ないことが多い

手足口病では発熱は3分の1くらいの人に出現し、たいていの場合は高熱になることはありません。数日から1週間ほどで自然と治っていくのがほとんどです。

水ぶくれが目に見える前に、痛みやかゆみを感じる人もいます。

まれに、手足口病で下痢になることもあります。

さらにごくまれなことですが、手足口病で激しい頭痛、意識がぼーっとするなどの症状が出たときは緊急事態を疑って、すぐに病院に行ってください。

水ぶくれ以外の症状は、手足口病では出ないことが多いです。子供の年齢によってはかゆみなどを感じていてもうまく伝えられません。

「水ぶくれの前に発熱やかゆみが出るはずだ」と思っていると、水ぶくれが出たときに「発熱がなかったから手足口病ではない」と間違った考えが浮かんでしまうかもしれません。

子供の病気は手足口病だけではない

子供が熱を出したらかぜかもしれません。かゆみが出る病気には蕁麻疹(じんましん)などもあります。

下痢が出てきた場合は、ウイルス性胃腸炎なども考える必要があります。

手足口病の初期症状を見つけようと思うあまり、熱やかゆみが出ただけで「手足口病かもしれない」と決めつけてしまうと、ほかの大事なサインを見落とすことにもなりかねません。

手足口病に気付くには、最も特徴的な手足と口の水ぶくれに気を付けるのが一番確実と言えます。

3. 手足口病のこんな症状は急いで病院へ

手足口病はごくまれに重症になります。手足口病の初期症状に気付くのが遅れてもあまり問題にはなりませんが、危険な症状は見逃さないように気を付けてください。

手足口病髄膜炎(ずいまくえん)、小脳失調症(しょうのうしっちょうしょう)、脳炎、心筋炎、神経原性肺水腫(しんけいげんせいはいすいしゅ)、急性弛緩性麻痺(きゅうせいしかんせいまひ)といった合併症を起こした場合は、全身の状態が悪くなります。

この場合の症状は、ひどい頭痛が出たり、意識がぼーっとしたり、息苦しくなったりするというものです。

また、特に子供では手足口病で口の中に水ぶくれができると、痛いことで飲食ができず脱水になることがあります。1日以上飲食ができないような状態になった場合も要注意です。皮膚や口の中が乾燥していたり、ぐったりしていたら脱水かもしれません

手足口病の悪化した状態が疑われる時は、迷わず小児科、皮膚科、内科のある病院・クリニックに行ってください。