ししんけいせきずいえん
視神経脊髄炎
視神経と、背骨の中にある脊髄の両者に、繰り返し炎症がおこる病気のこと。免疫が原因と考えられている
8人の医師がチェック 101回の改訂 最終更新: 2018.10.12

視神経脊髄炎の基礎知識

POINT 視神経脊髄炎とは

視神経と脊髄(背骨の中にある神経)に繰り返して炎症が起こる病気のことです。自分の身体を細菌やウイルスから守る免疫機能の異常によって起こると自己免疫疾患の1つと考えられています。血液中の抗アクアポリン4抗体というタンパク質があるとこの病気になりやすいことが知られています。視野障害や感覚鈍麻(感覚が鈍くなること)、身体の動かしにくさなどの症状が現れます。脳にも炎症を起こすことがあり、意識障害や片麻痺(身体の片方が麻痺する)などの症状が現れることもあります。視覚検査や眼底検査、血液検査などで診断が行われます。視神経脊髄炎の治療は薬物治療(ステロイド薬や免疫抑制薬)やリハビリテーションです。視神経脊髄炎が疑われる人は神経内科や眼科を受診してください。

視神経脊髄炎について

  • 視神経と、背骨の中にある脊髄の両者に、繰り返し炎症がおこる病気
    • 自己免疫疾患の一種であると考えられている
    • 血液中に抗アクアポリン4抗体(抗AQP4抗体)というタンパク質があるとこの病気になりやすいことがわかっている
  • 平成24年度の患者数は約1万7000人
    • 30-35歳の女性に多い
  • もともとは多発性硬化症の病気の一部と考えられていたが、現在は原因も治療法も別の病気として考えられている

視神経脊髄炎の症状

  • 多発性硬化症と多くの症状が共通するが、視神経脊髄炎では特に視覚障害が強く出やすい
  • 主な症状
    • 視覚障害
    • 感覚が鈍くなる
    • 動きにくくなる
    • しつこいしゃっくりや吐き気
    • レルミット徴候:首を前屈すると、背中に電気が走ったような痛みが起こる
    • 有痛性けいれん:時々、手足や体の一部の筋が勝手に働き、自由がきかなくなることや、痛みが出る
    • ウートフ現象:体温が上昇しているとき(風呂、運動時、室温や気温上昇、湿度上昇などで)に、症状が一時的に悪くなる現象
  • 脳にも炎症が起こることがあり、脳に炎症が起こると意識障害片麻痺失語症や小脳失調などが引き起こされる
  • 多発性硬化症よりも神経への障害が大きいと考えられている

視神経脊髄炎の検査・診断

  • 視覚検査
  • 眼底検査
    • 蛍光眼底造影検査
  • 血液検査:炎症の度合いを調べたり、抗体を測定したりする
  • MRI検査:視神経や脊髄の状態を詳しく調べる
  • 髄液検査:脳炎が起こっていないかを調べる

視神経脊髄炎の治療法

  • 薬物療法
    • ステロイド薬炎症を抑える目的で内服する
      ・症状が悪化した際にはステロイドパルス療法が行われる
    • 免疫抑制剤:ステロイド薬の効き目が不十分な場合に内服する
  • リハビリテーション
    • 運動障害や感覚障害が起こっている場合に行い、麻痺を改善させることや、日常での動作の指導などを行う
  • 神経へのダメージが大きいことが多く、その場合は治療を行っても元の状態に戻ることは難しい

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