きんきんちょうしょう(せんてんせいきんきょうちょくしょう)
筋緊張症(先天性筋強直症)
生まれつき筋肉が張ったままの状態になり、上手に体を動かせない病気。子供のころに発症することがほとんどである
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最終更新: 2022.02.21
筋緊張症(先天性筋強直症)の基礎知識
POINT 筋緊張症(先天性筋強直症)とは
生まれつき筋肉が緊張したままの状態になって、上手に身体を動かせない病気です。遺伝子の異常によって起こります。筋肉が異常に突っ張った状態になる、筋肉が大きくなるなどが主な症状です。針筋電図や遺伝子検査によって詳しく調べられます。現在のところ、完治が可能な治療がないので、筋肉の緊張を緩める薬を内服して症状に対処します。筋緊張症が心配な人は小児科を受診してください。
筋緊張症(先天性筋強直症)について
- 異常に筋肉が張った状態になる病気
- 病気のメカニズム
- 遺伝子の異常により、生まれつき筋肉が張ったままになり、上手く手足を動かすことができなくなる
罹患率 は10万人に1人- 幼児期から学童期に多い
- 分類:「トムセン型」と「ベッカー型」の2つに分類される
- トムゼン病:常
染色体 優生遺伝 - ベッカー病:
常染色体劣性遺伝
- トムゼン病:常
- 筋肉は緊張するが
萎縮 しない- 筋強直性ジストロフィーは似た状態になる病気であるが相違点があり
- 筋緊張症では、筋肉は萎縮せず、筋肉以外の臓器には障害は出ない
- 筋強直性ジストロフィーでは、筋肉は肥大し、筋肉以外の臓器にも障害が出る
- 筋強直性ジストロフィーは似た状態になる病気であるが相違点があり
筋緊張症(先天性筋強直症)の症状
- 主な
症状 - 筋肉が異常に突っ張った状態:
まぶた が開かない、一度握ると手を開くのに時間がかかるなど - 筋肉の肥大:筋肉隆々になるが、力は強くない
- 筋肉が異常に突っ張った状態:
筋緊張症(先天性筋強直症)の検査・診断
針筋電図 :筋肉が発する電気を計測して筋肉の動きを調べる- ミオトニー放電、急降下爆撃音が筋肉が強直する病気の特徴的な
所見 である
- ミオトニー放電、急降下爆撃音が筋肉が強直する病気の特徴的な
- 遺伝子検査:遺伝子の情報を調べる
- 確定診断に役立つ
筋緊張症(先天性筋強直症)の治療法
- 現時点では完治にいたる治療法はない
- 薬物療法
症状 が重症な場合に筋弛緩薬を飲む場合がある