ししんけいかんこっせつ
視神経管骨折
顔面や頭部の骨折の影響で視神経管に障害が生じた状態。視神経管内にある視神経までも障害を受けると視力や視界に問題が出てくる
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最終更新: 2018.11.21
視神経管骨折の基礎知識
POINT 視神経管骨折とは
視神経は目にうつるものを脳に伝えるための神経です。視神経管は視神経が通っている管のことで、顔面や頭部の骨折の影響で骨が折れることがあります。視神経管骨折によって視神経が障害を受けると視力や視野に問題が現れ、頭部CT検査や頭部MRI検査によって詳しく調べられます。症状がひどくなければ、そのまま様子をみることもありますが、視力や視野に異常がある場合は視神経管を修復して視神経の圧迫を解除します。また、炎症を抑えるたり回復を促すためににステロイド薬や利尿薬(マンニトールなど)、ビタミンB12が使われることもあります。視神経管骨折は整形外科や脳神経外科、眼科などが協力して診療が行われます。
視神経管骨折について
- 顔面や頭部の骨折の影響から、眼と脳をつなぐ視神経を包む
視神経管 に障害が及んだ状態- 視神経にダメージが及ぶと、視力が落ちたり視野が欠けたりする
- 原因
- 交通事故やけんかなどによる頭部の外傷
- 眉毛の外側をぶつけている人に多い
視神経管骨折の症状
- 主な
症状 - ぶつけた側の目の視力が急速に落ちる
- ぶつけた側の目の視野が急速に狭くなる
視神経管骨折の検査・診断
- 身体診察
- 視野異常の検査
- 視力以上の検査
- 対光反射:目に光を入れて瞳孔が反応して小さくなるかどうかをチェックする
- 画像検査:
視神経管 に骨折や出血が起こっているかなどを調べる頭部CT検査 頭部MRI 検査
視神経管骨折の治療法
- 基本的な治療方針
- 骨折に対しては、そのまま様子をみて、自然にくっつくのを待つ
- 視神経に異常がある場合には入院しての治療が一般的
- 画像検査で明らかに視神経を圧迫する物(折れた骨や血の塊など)がある場合や、薬で治療をしても視力が悪くなってくる場合は手術をする
- 薬物療法
ステロイド薬 :炎症 を抑える- マンニトール:体の水分を減らして視神経にかかる圧力を減らす
ビタミン B12:神経の再生を促す
- 手術
- 脳外科の手術により
視神経管 を広げて、視神経の圧迫を解除する
- 脳外科の手術により
視神経管骨折のタグ
視神経管骨折に関わるからだの部位
