りょうせいほっさせいとういめまいしょう(びーぴーぴーぶい)

良性発作性頭位めまい症(BPPV)

頭の位置や傾きが変わることをきっかけに、ぐるぐるとした数十秒間のめまいが生じる病気

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26人の医師がチェック 131回の改訂 最終更新: 2017.08.29

良性発作性頭位めまい症(BPPV)の基礎知識

POINT良性発作性頭位めまい症(BPPV)とは

頭を動かした際に、ぐるぐるした数十秒間のめまいがおこる病気です。原因は耳のめまいの細胞がいる三半規管にある石(耳石)が、本来の位置から移動することで起きます。症状は、典型的には寝返りや、起き上がった時、寝た時などをめまいを起こします。1回のめまいは数十秒から数分でおさまり、耳鳴りや難聴はありません。診断は眼の動きの検査(眼振検査)で行い、他の病気の可能性がある時は、頭部CTやMRI検査、聴力検査などを行います。治療法は最初は安静にし、吐き気などの症状が改善した後は、積極的にめまいを起こす体操をすると早く改善します。原因となった三半規管の場所によっては、エプリー法という治療法もあります。めまいの初期治療は一般内科で可能ですが、必要に応じて、耳鼻咽喉科に受診しましょう。

良性発作性頭位めまい症(BPPV)について

  • 頭の位置や傾きが変わることをきっかけに、ぐるぐるとした数十秒間のめまいが生じる病気
  • 耳の奥の小さな石(耳石耳の奥の内耳にあり、体の垂直方向や水平方向の傾きを感知することに関わっている構造物)が本来あるべき位置にないことが原因
    • 耳の奥(鼓膜よりさらに奥の内耳聴力と平衡感覚を担う耳の奥の部位で、蝸牛、前庭、半規管の3つからなる)に小さな袋状になっている場所がある
    • この袋の中には小さな石(耳石)が入っていて、この石の転がり具合で、自分の体がどの向きに傾いているかを感じ取っている
    • 耳石がうまく転がらないことで、体が異常な動きをしていると感じてしまい、めまいが起こる

良性発作性頭位めまい症(BPPV)の症状

  • めまいの特徴
    • 頭の位置や傾きが変わるとめまいが生じる
    • めまいはぐるぐると目の前が回転するようなめまい
    • 一回のめまいは数十秒から、長くても数分で治まる
    • 耳鳴りや耳の聞こえづらさなどは伴わない
    • 何回も起こるたびに徐々にめまいは弱くなっていく
  • めまいを引き起こす頭の位置や角度は人それぞれ
    • 朝ベッドから起きたとき
    • 洗濯物を干そうと上を見上げたとき
    • 靴を履こうと下を向いたとき など

良性発作性頭位めまい症(BPPV)の検査・診断

  • 問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すこと:めまいの起こり方やきっかけなどを確認する
  • 必要に応じてメニエール病脳梗塞など、他にめまいを起こす病気がないか調べる検査を行う
    • 平衡機能検査バランス感覚(平衡感覚)に異常がないかを調べる検査
    • 頭部CT検査X線(放射線)を用いて頭の中の状態を調べる検査。脳出血や水頭症の確認などに使われることが多い
    • 頭部MRI磁力(電磁波)を用いて、頭の中の状態を調べる検査。脳梗塞の診断などに用いられることが多い検査   など

良性発作性頭位めまい症(BPPV)の治療法

  • 特効薬はない
    • 基本は様子を見て自然に治るのを待つことになる
    • めまいの症状を抑える薬も用いられるが、補助的な効果に留まる
  • エプリー法と呼ばれる、耳石耳の奥の内耳にあり、体の垂直方向や水平方向の傾きを感知することに関わっている構造物を元の位置に戻す方法がある
    • この治療法を行ってもかならず治るわけではない
    • 大抵の場合ひどいめまいを引き起こすので、治すためと思って覚悟が必要
  • 耳石の転がりを改善するための運動療法を行うこともある
  • 数日間から数週間かけて徐々に症状は改善する

良性発作性頭位めまい症(BPPV)に関連する治療薬

ATP(アデノシン三リン酸)製剤

  • ATP(アデノシン三リン酸)を含み、むくみ・眼精疲労・胃炎などの改善やめまいやめまいに伴う耳鳴りなどを改善する薬
    • ATPは体内で必要なエネルギー供給物質で血管拡張作用などもあらわす
    • ATPは脳血管などの血流増加や内耳微小血管の拡張、胃の運動改善など様々な作用をあらわす
    • 本剤はATPを主な成分とする製剤で多くの疾患・症状などに使われる
  • 剤形に散剤、錠剤、注射剤があり用途や症状などによって選択される
ATP(アデノシン三リン酸)製剤についてもっと詳しく

良性発作性頭位めまい症(BPPV)の経過と病院探しのポイント

良性発作性頭位めまい症(BPPV)かなと感じている方

良性発作性頭位めまい症は、寝たり起きたりする際のめまいが特徴です。このような症状に該当してご心配な方は、耳鼻科のクリニックでの受診をお勧めします。

良性発作性頭位めまい症の診断は問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すことと診察で行います。その他の病気でないことを確認するために頭部CTX線(放射線)を用いて頭の中の状態を調べる検査。脳出血や水頭症の確認などに使われることが多い頭部MRI磁力(電磁波)を用いて、頭の中の状態を調べる検査。脳梗塞の診断などに用いられることが多いを撮影したりすることはありますが、良性発作性頭位めまい症そのものの診断に有効な検査ではありません。また、良性発作性頭位めまい症の症状は寝返りや起き上がりなどで頭の向きを変えた時に起こるめまいが比較的特徴的ですので、経過が合えば特に検査なしで暫定の診断をつけることになります。

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良性発作性頭位めまい症(BPPV)でお困りの方

良性発作性頭位めまい症の治療は二通りあります。

一つは内服の抗めまい薬ですが、こちらは全員に十分な効果が出るとは言えません。吐き気止めと同時に、補助的に飲むようなイメージに近い薬です。

もう一つの治療法は、エプリー法といって、医師の指示に従って姿勢を決まった向きに順番に変えていくことで、その場でめまいを治してしまう治療です。奏効率は3分の1から2分の1程度と言われていますが、効く場合にはめまいがほとんど治ってしまうようなこともあるため有効性の高い治療です。ただし、エプリー法にはいくつかの問題点があります。まず、十分に広まっているとは言えず、施行できる医師が少ない点です。通常の内科医よりは耳鼻科の医師の方が習熟しています。また、大病院よりはクリニックの方がこのような処置を行う余裕があることが多いです。また、これはあえてめまいを誘発させるような治療ですから、この運動中に嘔吐してしまったり、気持ち悪さに耐え切れず途中で断念してしまう人もいるという点にも注意が必要です。一回あたり数分間かかり、また途中で嘔吐して姿勢が崩れると最初からやり直しになってしまうので、忙しい医療機関で常に次の患者さんが待っているようなところでは、なかなか医師も時間がなかったりすることがあります。一部の耳鼻科クリニックでは、エプリー法を行っていることをウェブサイトで宣伝していたりもしますので、受診前に確認されると良いかと思います。

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