2015.07.21 | ニュース

良性発作性頭位めまい症の治療「エプリー法」の有効性を改めて、三半規管から耳石を戻す方法

11件の過去の研究、745人のデータのレビュー
from The Cochrane database of systematic reviews
良性発作性頭位めまい症の治療「エプリー法」の有効性を改めて、三半規管から耳石を戻す方法の写真
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良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、平衡を感じる器官の中で、耳石という砂粒のようなものの位置がずれることで起こります。これまでの研究報告を検証した結果、頭を動かすことで耳石を本来の位置に戻す「エプリー法」の治療効果が報告されました。

耳石は本来、耳の奥にある内耳のうち、卵形嚢と球形嚢という部分に入っていますが、近くにある半規管という部分にこぼれてしまったときBPPVが起こります。半規管は前半規管、水平半規管、後半規管の3部分に分かれ、BPPVのうちでは後半規管に耳石が入る「後半規管型BPPV」が最も多いと言われています。エプリー(Epley)法は後半規管に入った耳石を元に戻す方法です。

 

◆過去の論文を検証

研究班は、過去の研究から、BPPVの治療としてエプリー法の効果と安全性を偽薬、経過観察または薬物などの治療法と比較した論文を集めて検証しました。

 

◆めまい解消に効果あり

次の結果が得られました。

このレビューには11の試験を含め、そのうちで計745人の患者が対象とされていた。

めまいの完全な解消は、偽治療またはその他の対照に比べて、エプリー法治療群でより多く見られ(オッズ比4.42、95%信頼区間2.62-7.44、5件の試験273人の参加者から)、めまいが解消した患者の割合は21%から56%に上がった。

有害作用は頻繁には報告されていなかった。治療による深刻な有害作用は見られなかった。

見つかった11件の研究を検証した結果、エプリー法で治療した人では、経過観察などの場合に比べて、めまいが完全になくなることが多くなっていました。深刻な副作用は見られませんでした。

 

良性発作性頭位めまい症は自然に治ることもありますが、日常生活に支障が出ることもあり、また若い人にも高齢の人にも起こります。もしものときにはエプリー法が役に立ってくれるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

The Epley (canalith repositioning) manoeuvre for benign paroxysmal positional vertigo.

Cochrane Database Syst Rev. 2014 Dec 8

 

[PMID: 25485940]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。