ばくりゅうしゅ
麦粒腫(ものもらい)
一般的に「ものもらい」と言われている病気。感染などの理由によって、まつ毛が生えている部分が腫れる
7人の医師がチェック 117回の改訂 最終更新: 2019.09.25

麦粒腫(ものもらい)の検査について

目の異常を感じて医療機関を受診した時には、原因をはっきりさせるために問診や検査が行われます。麦粒腫(ものもらい)では主に問診と目の診察で診断をつけることができます。必要に応じて、原因となる細菌を調べる検査が追加されることもあります。麦粒腫が疑われる人が受ける検査について詳しく説明します。

1. 問診

問診は病気の経過や症状を把握するのにとても重要です。最近では問診票にあらかじめ症状などを詳しく書いて、それをお医者さんが参考にして診察が行われることが多いです。お医者さんからは、必要に応じて目の症状に関しての質問や、身体状況に関しての質問があります。

症状についての問診

受診する理由となった症状について詳しく聞かれます。

  • どのような症状があるのか
  • いつから症状があるのか
  • 今まで同様の症状があったか

症状についての問診では、どのような自覚症状がいつからあるのかについて聞かれます。今までも同じような症状を繰り返している人は、麦粒腫になりやすい状態になっている可能性がありますので、忘れずに伝えてください。

身体状況・生活状況についての問診

治療するにあたっては持病や生活状況についても考慮する必要があります。例えば、下記のような質問を受けます。

  • 以前に治療した、もしくは現在治療中の病気、けが、持病はあるか
  • 常用薬やサプリメントの服用はあるか
  • 薬や食べ物などのアレルギーはあるか
  • 妊娠や授乳をしているか

麦粒腫は糖尿病などの免疫低下を起こしやすい持病がある人がかかりやすいです。また、免疫を抑える薬を服用している人もかかりやすい傾向にあります。これらの状況があるかを問診で確かめられます。薬を安全に使用するためにはアレルギーの有無も重要なので、今までに身体に合わなかった薬があるときは伝えてください。

2. 身体診察

麦粒腫の診断は主に身体診察で行われます。まずは視診でまぶたのどの部分が腫れているのかを詳しく観察し、触診では腫れている部分の痛みやがあるかどうかを確かめます。

続いて細隙灯顕微鏡検査(さいげきとうけんびきょうけんさ)が行われます。目に光を当てながら、顕微鏡でまぶたの縁やまぶたの裏を観察する検査です。麦粒腫ではまぶたの縁に膿が付着していたり、まぶたの裏に膿のたまりが見つかったりします。

膿の中にどのような細菌がいるのかを調べるために、必要に応じて膿を採取することもあります。