あしぜんたいのいたみ
脚全体の痛み

脚全体の痛みの基礎知識

概要

足の痛みの原因は、腰椎椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症など脊椎の病気、閉塞性動脈硬化症蜂窩織炎、関節炎などがあります。

足の痺れや動かしづらさ、尿や便が漏れる/出にくい症状ががある場合は、脊椎の病気が疑われ整形外科の受診が必要です。閉塞性動脈硬化症は生活習慣病が進んだ人に多く、循環器内科や血管外科が適しています。赤く足が腫れて熱を帯びている場合は蜂窩織炎が疑われ、一般内科や皮膚科の受診が適しています。

原因とメカニズム

痛みの原因はそれぞれです。腰椎椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症では神経が障害され、閉塞性動脈硬化症では血管が詰まり足が酸素不足になります。蜂窩織炎では細菌感染により、炎症が起き、痛みます。

症状から考えられる病気

歩くと足が痛くなり、しばらく休むと良くなる

間欠性跛行と呼ばれる症状で、原因の病気としては腰部脊柱管狭窄症閉塞性動脈硬化症が考えられます。

高血圧、脂質異常症、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病を持っている

閉塞性動脈硬化症の可能性があります。

糖尿病が悪い

足の指先が黒くなって痛い場合、糖尿病によって足の組織が腐りかけている可能性があります。また糖尿病があると、赤く腫れる蜂窩織炎などの感染症にもかかりやすいです。

赤く腫れている

蜂窩織炎が考えられます。

怖い病気

閉塞性動脈硬化症

足に痛み、だるさ、重さ、冷え、しびれなどの症状があらわれます。歩くと足が痛くなり、しばらく休むと良くなる間欠性跛行という症状は特徴的です。治療は抗血小板薬など血をさらさらにする薬や、カテーテル治療、バイパス手術が行われます。

閉塞性動脈硬化症かもしれないと思った場合は、内科や循環器内科、血管外科が適しています。

糖尿病

糖尿病が悪化していて、足の指先が黒くなって痛い場合、危険な状態です。足が腐る可能性があり、また感染症も起こしやすいです。内科や糖尿病内科が適しています。

受診の目安

・赤く腫れている
・足先が黒い
・歩くと足が痛くなり、しばらく休むと良くなる
・足が動かしにくい
・尿や便が漏れる/出にくい

診療科

整形外科

腰〜おしり〜太もも・ひざの裏〜すね・ふくらはぎ〜足先に痺れや痛みがあらわれる場合、「坐骨神経痛」の可能性があります。整形外科が適しています。

内科

赤く腫れている場合や足先が黒くなっている場合は、内科が適しています。

循環器内科・血管外科

足に痛み、だるさ、重さ、冷え、しびれの症状に加え、歩くと足が痛くなり、しばらく休むと良くなる間欠性跛行があれば、閉塞性動脈硬化症の場合もあります。危険な病気なので、早急な医療機関の受診が必要です。

検査

首や腰のMRI

変形性頚椎症など首の脊椎の病気の診断に役に立ちます。

足の造影CT

閉塞性動脈硬化症の診断に役に立ちます。

治療

原因の病気に応じた治療が行われます。

セルフケア

まずは病院に行って、診断・治療を受けることが大切です。