同じ20代でもコロナワクチンの副反応は人それぞれ:2回目接種後に発熱とリンパ節の腫れがあった24歳女性、周囲には全く副反応がない人も
6月上旬、20代の私の自宅にも新型コロナウイルスワクチンの接種券が届きました。自治体によって差はありますが、いよいよ若い世代にも接種の順番が回って来たと実感しています。
私は初期研修医として都内の病院に勤務しており、医療従事者枠として区から接種券が来るよりも先に4月下旬と5月中旬にワクチン(ファイザー社製のコミナティ®︎)の接種を受けてきました。
若年者の中には「若い方が副反応が出やすい」という情報を耳にして、心配している人もいるのではないでしょうか。私自身も、職場で接種翌日に副反応でつらかった人たちの話を聞いていたので、接種前は不安があったのも事実です。
このコラムでは、私(24歳、女性)が接種したときの様子や副反応についてご紹介させていただきます。これから接種を控えている方、接種をするか迷っている方の参考になれば嬉しいです。
接種前の準備:副反応に備えて翌日は休みやすくしておく
4月から病院に勤務しているのですが、入職初日にさっそくワクチン接種の希望調査の用紙が配布されました。
接種日を木曜日と金曜日から選ぶことができました。発熱などの副反応で接種翌日の仕事を休んだ、という話を耳にしていましたので、接種翌日が休日のほうが安心だと思い、金曜日を選択しました。
とはいえ、私の病院では接種翌日にやむをえず休んだ場合に備え、誰が代わりに仕事をするか事前に決める対策をしていました。同じ職場の人は同日に接種するよりも、日にちをずらして接種したほうが仕事に支障が出にくいと思います。
申し込みからしばらくすると、予診票が配布され、「これまでに予防接種を受けて具合が悪くなったことはありますか。」といった、持病や
1回目の接種
11時ごろ、仕事の合間に接種会場へ向かいました。事前に書いた予診票をもとに、医師による
問診が終わると、いよいよワクチン接種です。新型
注射をした瞬間の痛みは思ったよりも感じませんでした。10年ほど前に子宮頸がん予防の
接種後は15分ほどその場で待機して、アレルギー反応が出ないか
1回目の接種後の副反応:接種部位の痛み
15時ごろ(接種4時間後)から徐々に接種部位が痛みはじめました。運動後の筋肉痛のような痛みです。肩が上がらなくなり、夜は寝返りを打つことができませんでした。接種部位の痛みは和らぎつつも3日ほど残り、その後気にならなくなりました。それ以外の副反応は特になく、日常生活に支障はありませんでした。
2回目の接種
1回目の接種から3週間後に、2回目の接種を受けました。気のせいかもしれませんが、注射をした瞬間の痛みは1回目よりも強く感じました。
しかし、その後は1回目ほど接種部位の痛みを感じることはなく、夜遅くまで支障なく仕事をしていました。体温も36℃台の平熱で、そのまま就寝しました。
2回目の接種翌日の副反応:発熱、倦怠感、リンパ節の腫れなど
変化があったのは、就寝後3時間が経過した深夜4時すぎ(接種17時間後)のことです。身体が熱くて目が覚めました。体温を測ると、38.3℃。氷枕で頭や首元を冷やして、なんとか眠ることができました。
翌朝9時に起きたときには、37.4℃まで解熱しており、その日は37℃台前半で経過しました。熱はそこまで高くないわりに、インフルエンザで高熱を出したときのような
私は普段から発熱時に頭痛を感じることがあまりなく、今回も頭痛はありませんでした。熱も下がってきていたので、カロナールなどの解熱鎮痛剤は服用しませんでした。
自宅でゆっくりと休んでいるうちに、接種3日目には微熱も倦怠感もなくなっていきました。
その後10日ほどリンパ節の腫れが続く
2回目の接種で気になったことはリンパ節の変化です。接種した左側の首、脇の下のリンパ節が腫れ、触らなくても痛みを感じました。首、脇の下のリンパ節の痛みはその後も10日ほど続き、日常生活には支障がないものの、ずっと気になる症状でしたが、今は改善し何も症状は残っていません。
厚生労働省の報告データを見る限りリンパ節の腫れは多くないようですが、私の場合は接種後から一時的な腫れが見られました。このように人それぞれの副反応が見られるのもコロナワクチンの特徴のようです。
さいごに
直前で述べたように、ワクチンの副反応は人それぞれ異なります。私は、長く続いたという意味でリンパ節の腫れが気になりましたが、周囲に同じ症状が出ていた人はいませんでしたし、私にはなかった頭痛や吐き気に悩まされていた人もいました。また、20代でもまったく副反応が起きなかったという人もいます。
*副反応がなくてかえって心配になった人は、こちらのコラム「コロナワクチンの副反応が出ない人にも免疫はついている?」を参考にどうぞ
副反応は出ても2-3日でおさまることが多いとわかっていますので、一時的なものだと割り切るのも一つの考え方だと思います。
また、妊娠への影響に関してもさまざまな噂が出回っているようですが、今のところ胎児に明らかな影響が出たという報告はありません。とはいえ情報は新しくなっていくものではあるので、あれこれ耳にして不安になってしまったら、厚生労働省や日本産科婦人科学会などが出している信頼できる情報を参考にしてみてください。
- 厚生労働省:新型コロナワクチンQ&A「私は妊娠中・授乳中・妊娠を計画中ですが、ワクチンを接種することができますか。」
- 日本産科婦人科学会:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連情報
ワクチン接種を受けることで、自分自身も周りの人も守ることができます。以前のように仲間と気軽に楽しめる日常が戻ることを願って、是非ワクチン接種を検討してみてください。
執筆者
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。