糖尿病の診断基準に届いていなくても、血糖値が高めの人には病気の危険性があると考えられています。これまで多数の研究で報告されたデータによると、空腹時血糖値100-125mg/dlの人でも死亡リスク増加があったことが報告されました。
ここで紹介する研究は、過去の文献にあるデータをまとめ、糖尿病の手前の段階の人で病気の発生や死亡が多くなっているかどうかを計算したものです。
研究班は、文献データベースを検索し、一般人口を対象として、最初に決めた対象者を追跡調査するタイプの研究の報告を集めました。
基準に合う53件の研究が見つかりました。
血糖値が少し高いだけでも病気や死亡が増えるという計算結果が示されました。
検査値を気にしすぎて生活のバランスを崩すのはよくないですが、血糖値が上がりすぎないよう日頃から気を付けておくのは意味のあることです。
食事の目安として、一日の摂取カロリーとそのうちの炭水化物の量は次のように計算できます。
たとえば身長160cmならカロリーは1600kcal、炭水化物は200g程度が目安になります。
これは糖尿病の食事療法で使われる目安です。これより食べていても体重を維持できている人、肉体労働をしている人などはもう少し多い量が良いということになります。また、食事は炭水化物だけでなくタンパク質、
上手に血糖値をキープして、健康な体を作ってください。
執筆者
Association between prediabetes and risk of cardiovascular disease and all cause mortality: systematic review and meta-analysis.
BMJ. 2016 Nov 23.
http://www.bmj.com/content/355/bmj.i5953※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。