2016.11.19 | ニュース

働く女性の更年期症状を少なくする3つの環境

オーストラリア476人の調査から

from Menopause (New York, N.Y.)

働く女性の更年期症状を少なくする3つの環境の写真

仕事のストレスはいろいろな面から健康にも影響します。働く環境と更年期症状のアンケートから、フルタイムで雇用されている女性などで更年期症状が少なかったことが報告されました。

オーストラリアの研究班が、オンラインアンケートの回答をもとにした研究結果を専門誌『Menopause』に報告しました。

オーストラリアで知的労働に就いている閉経前後の女性を対象にアンケートが行われ、476人から得られた回答が解析されました。アンケートでは更年期症状と雇用形態などが質問されました。

 

解析から次の結果が得られました。

強制投入法多変量回帰分析により、上司の高度な支援(β=-0.10、P=0.04)、フルタイムでの雇用(β=-0.11、P=0.02)、作業場所の温度をコントロールできること(β=-0.11、P=0.02)が独立に、更年期症状の報告が少ないことと関連することが示された。

上司からの支援が手厚いフルタイムの条件で雇用されている、または仕事をする場所の温度をコントロールできると答えた人で、更年期症状を示す回答が少ない傾向がありました。

 

更年期症状は働いている年齢の女性に現れます。イライラや顔のほてりといった症状は仕事に影響を及ぼすこともあります。

部屋の温度などの工夫も、女性の体調管理を助け、いっそう働きやすい環境を作るために役立ちそうです。
 

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Employment conditions and work-related stressors are associated with menopausal symptom reporting among perimenopausal and postmenopausal women.

Menopause. 2016 Oct 3. [Epub ahead of print]

[PMID: 27749735]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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