更年期障害は植物エストロゲンで改善する?2016年までの研究状況

大豆のイソフラボンなど、植物が含む女性ホルモンに似た物質は「植物エストロゲン」と呼ばれ、医学の観点で研究されています。植物エストロゲンの更年期障害に対する効果について、これまでに研究された結果のまとめが報告されました。
◆植物エストロゲンはほてり、発汗、乾燥に効く?
ここで紹介する報告は、2016年3月以前の研究報告を調査し、植物
◆ほてり、膣乾燥に効果あり
見つかった62件の研究データを統合し、次の結果が得られました。
治療群間で、植物エストロゲンの使用は1日当たりのほてり
症状 の回数減少(プールした変化量の平均差-1.31、95%信頼区間-2.02から-0.61)、膣乾燥スコアの減少(プールした変化量の平均差-0.31、95%信頼区間-0.52から-0.10)と関連したが、夜間の発汗の回数(プールした変化量の平均差-2.14、95%信頼区間-5.57から1.29)とは関連がなかった。
植物エストロゲンを使うことで、ほてりと膣の乾燥に少しの改善が得られると見られました。夜間の発汗に対する効果は見られませんでした。
更年期障害は多くの女性が経験します。有効な
執筆者
Use of Plant-Based Therapies and Menopausal Symptoms: A Systematic Review and Meta-analysis.
JAMA. 2016 Jun 21.
[PMID: 27327802]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。