2016.05.05 | ニュース

どのポリフェノールが糖尿病にいいのか?

スペイン3,430人のデータから
from The Journal of nutrition
どのポリフェノールが糖尿病にいいのか?の写真
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ポリフェノールと健康の関係については多くの研究があります。さらに詳しく、ポリフェノールのうちでも細かい分類ごとに区別して糖尿病との関連を調べた結果、特定の種類のポリフェノールにだけ統計的関連が見られたことが報告されました。

◆ポリフェノールの種類と糖尿病の関連は?

ここで紹介する研究は、スペインで以前に行われた食事と糖尿病についての研究に参加した人のデータを解析したものです。

参加者は男性で55歳以上、女性で60歳以上であり、高血圧など将来のリスクになる要素を持っている人が選ばれました。参加者は食事調査と健康調査などを受け、5年間程度追跡されました。

そのうち、解析には、追跡開始時に糖尿病がなかった3,430人のデータが使われました。

食事調査をもとに、ポリフェノールの摂取量が計算されました。ポリフェノールの摂取量によって、追跡期間中に糖尿病が発生する頻度に違いがあるか、統計解析で検討されました。

ポリフェノールは多くの物質の総称で、その中に含まれる物質はフラボノイドなどさまざまなグループに分類できます。ここでは細かいグループを区別して、それぞれ糖尿病との関連を調べました。

 

◆フラバノン、ジヒドロフラボノール、スチルベンが関連

次の結果が得られました。

多変量調整後、総ポリフェノール摂取量が最も少ない三分位群に比べて、最も多い三分位群では、新たに発症した糖尿病が28%減少していた(ハザード比0.72、95%信頼区間0.52-0.99、Ptrend=0.05)。ポリフェノールの下位分類の摂取量もまた、糖尿病のリスクと負の関連があり、うち総フラボノイド(ハザード比0.67、95%信頼区間0.48-0.93、Ptrend=0.02)、スチルベン(ハザード比0.57、95%信頼区間0.38-0.84、Ptrend=0.003)、ジヒドロフラボノール(ハザード比0.59、95%信頼区間0.40-0.88、Ptrend=0.003)、フラバノン(ハザード比0.69、95%信頼区間0.49-0.97、Ptrend=0.03)が関連した。

ポリフェノール全体の摂取量が多い人ほど糖尿病の発生が少ない傾向がありました。ポリフェノールに分類される物質のうちでは、フラバノンジヒドロフラボノールスチルベンの摂取量が多い人に糖尿病が少ない傾向が見られました。

 

この研究の方法では食事以外の生活習慣などが結果に影響していた可能性もあります。また、糖尿病との関連を調べていますが、実際の食生活ではほかの病気との関係もあわせて考え、バランスのよい食事を摂ることが大切です。

ここで得られた結果から、糖尿病予防に効果的な食生活について理解がさらに進むかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Intake of Total Polyphenols and Some Classes of Polyphenols Is Inversely Associated with Diabetes in Elderly People at High Cardiovascular Disease Risk.

J Nutr. 2016 Mar 9. [Epub ahead of print]

[PMID: 26962181]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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