尿管結石の診断、超音波検査でどれぐらいわかるのか?

尿管結石で激しい痛みがあっても、小さい結石なら自然に排出されます。適切な治療のためには、似た症状を起こすほかの病気を尿管結石と間違えないことが重要です。超音波検査などによって、高い割合で正しく診断できたことが報告されました。
◆CTなしの検査で尿管結石を診断できるか?
ここで紹介する研究では、「STONE」と呼ばれる判定方法に
尿管結石の疑いで救急受診し、
◆尿管結石ではない場合を93%指摘
集計の結果、超音波検査で中等度以上の水腎症が見られた場合を尿管結石と診断することで、実際には尿管結石ではなかった人の93%を正しく診断できました。
STONEにより尿管結石ではない可能性が大きいと分類された人のうちでは、実際に尿管結石ではなかった人の98%を正しく診断できていました。尿管結石ではない可能性が小さいと分類された人のうちでも、79%は正しく診断できました。
超音波検査は画像検査の中でも、放射線を使うことなく、短時間でできるという特徴があります。緊急の場面で発揮される能力の一端が示された結果と言えるでしょう。
執筆者
STONE PLUS: Evaluation of Emergency Department Patients With Suspected Renal Colic, Using a Clinical Prediction Tool Combined With Point-of-Care Limited Ultrasonography.
Ann Emerg Med. 2015 Dec 31. [Epub ahead of print]
[PMID: 26747219]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。