マンモグラフィーをもう受けたくなくなる出来事

マンモグラフィーは乳がんを発見する性能が高いとされますが、良い面だけではありません。検査結果による心の負担など、起こりうる悪い面について、これまでの研究報告がまとめられました。
◆マンモグラフィーの悪い面は?
研究班は、
過去に報告された研究論文を集め、そこで示されたデータをもとに検証を行いました。
◆偽陽性は10年で61%、痛かった人は次の検査を拒否する
見つかった論文から、マンモグラフィーを毎年受けると、10年間で偽陽性の結果は61%の人に出ると見られました。
検査によって起こることについて次の報告がありました。
観察研究80件の間で結果に幅はあったものの、偽陽性の結果があった女性は不安、苦悩、乳がんに
特異的 な心配をより多く訴えた。39件の観察研究が、マンモグラフィーの施行中に痛みを訴える女性がいたこと(1%から77%)を報告していた。そのうち、11%から46%が将来のスクリーニングを拒否していた。
マンモグラフィーの検査中に痛みを訴えた人の割合は1%から77%と、報告によって幅がありましたが、ある程度いたものと見られました。そのうち一部の人が、以後のスクリーニングを拒否したことも報告されていました。
偽陽性の結果があった人の一部から、不安などの訴えがありました。
検査には悪い面もあります。マンモグラフィーを受けようとするときに、こうした悪い面も良い面とあわせて考えることが、判断に役立つかもしれません。
執筆者
Harms of Breast Cancer Screening: Systematic Review to Update the 2009 U.S. Preventive Services Task Force Recommendation.
Ann Intern Med. 2016 Jan 12. [Epub ahead of print]
[PMID: 26756737]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。