2016.01.18 | ニュース

糖尿病を持っている患者さんの足の筋力は弱い?その原因とは?

2型糖尿病患者20人と健康者20人の比較
from Diabetes care
糖尿病を持っている患者さんの足の筋力は弱い?その原因とは?の写真
(C) Narong Jongsirikul - Fotolia.com

糖尿病患者には筋力低下、筋肉量の減少が見られることがあります。どのような要因がこの筋力低下、筋肉量減少に関係あるかが調べられました。

◆ 糖尿病と筋力、筋肉量低下の関係

研究チームは2型糖尿病の患者20人と健康者20人を対象にして筋力、また、筋肉量の測定を行いました。さらに原因をつきとめるため糖尿病性神経障害の重症度、筋肉内脂肪との関係性も調べられました。

糖尿病性神経障害とは糖尿病が原因で起こる合併症の一つです。手足のしびれ、また、動かしづらさ(運動障害)が起こることがあります。

 

◆ 筋肉脂肪、糖尿病性神経障害が筋力低下、筋肉量減少に大きく関与

次の結果が得られました

健康者に比べると2型糖尿病患者は統計的に有意なほど膝伸筋の筋力が低下していた(p=0.003)。そして、膝伸筋(p=0.045)と膝屈筋(p=0.019)の量も低下していた。足関節底屈筋の筋力も統計的に有意なほど低下していた(p=0.001)[...]。足関節底屈筋(p=0.006)、足関節背屈筋(p=0.005)の筋肉非収縮組織は統計的に有意に増加した。糖尿病性感覚運動神経障害を患っている患者は患っていない患者と比べて膝伸筋の筋力の低下(p=0.02)が測定された[...]。

この研究で2型糖尿病を持っている患者さんは健康者に比べて膝を動かす筋肉と足首を動かす筋肉の筋力が低下していることが分かりました。

研究チームはこの筋力低下の要因について「筋肉内脂肪の増加が原因の可能性がある」、また「末梢神経障害の重症度が関係している」と述べました。

 

糖尿病患者の足の筋力低下、また、筋肉量減少は転んで骨折するなどの危険にもつながります。今後の研究ではさらなる筋力低下、筋肉量減少の要因が分かるかもしれません。

執筆者

宮本 望都喜

参考文献

Reduced Lower-Limb Muscle Strength and Volume in Patients With Type 2 Diabetes in Relation to Neuropathy, Intramuscular Fat, and Vitamin D Levels. 

Diabetes Care. 2016 Jan 6. [Epub ahead of print]

[PMID: 26740641]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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