2015.12.22 | ニュース
アルツハイマー病患者では、ビール2本飲んでいる人の死亡率が低い?
321人を分析
from BMJ open
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アルコールは、適量であれば身体にとって決して悪いものではないかもしれません。今回の研究では、軽度のアルツハイマー病患者に対して、アルコールの消費量と死亡率の関連性を検証しました。
◆アルコールは死亡率を下げる?
今回の研究では、軽度のアルツハイマー病の患者321人を対象に、アルコールの消費量と死亡率の関連性を検証しました。
◆中等度のアルコールで死亡率は4分の1程度に!?
以下の結果が得られました。
潜在的交絡因子の範囲で調整した解析により、中等度のアルコール消費量(1日2-3ユニット)の患者の死亡率は、1日1ユニット以下の患者と比較して、ハザード比が0.23(95%信頼区間0.08-0.69)であった。
アルコール消費量が1日2から3ユニットであると、患者の死亡率は1日1ユニット以下の人の23%程度であるという結果でした。
アルコールの1ユニットは、おおよそビール中瓶1本、日本酒1合です。今回の研究結果では、1日あたり2-3ユニットのアルコールを摂取する人の死亡率が低いという結果でした。アルツハイマー病ではなぜこのような特徴があるか、今後の検証によってはアルツハイマー病の研究を進めるきっかけになるかもしれません。
執筆者
参考文献
Alcohol consumption and mortality in patients with mild Alzheimer's disease: a prospective cohort study.
BMJ Open. 2015 Dec 11
[PMID: 26656463]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。