◆食べない理由は?
食物アレルギーがあり受診した1歳以上の患者463人の保護者に、質問票を使った調査が行われました。質問票では、特定の食品を食べさせないようにしているか、またその理由が質問されました。
鶏卵、牛乳、小麦、大豆、米、そば、ピーナッツ、ゴマ、エビについて質問され、理由として医師の指示、家族の判断、ふだん食べないから、という選択肢が提示されました。
質問票に加えて、血液検査によりアレルギーに関わる抗体の量が調べられました。
◆医師の指示なくそばを食べない人で、検査陽性は46%
鶏卵、牛乳、小麦を食べさせないと答えた人のうちでは、83%以上の人が、医師の指示が理由と答えました。しかし、そばを食べさせないと答えた人のうちでは、医師の指示が理由と答えた人は49%未満でした。医師の指示以外の理由でそばを食べない患者のうち、そばアレルギーの抗体検査で陽性の結果が出た人は46%でした。
そばアレルギーはまれにアナフィラキシーによる重い症状を起こすこともあり、危険性がある人はそばを避けるべきです。しかし、アレルギーが心配でそばを食べないようにしている人のうちには、実際はアレルギーがない人もいるのかもしれません。
心配に思ったら、まず医師に相談してみることで、過剰に気にすることなく済むかもしれません。
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。