2015.12.17 | ニュース

低脂肪食でメタボが悪化!?

34,003人を分析
from Clinical nutrition (Edinburgh, Scotland)
低脂肪食でメタボが悪化!? の写真
(C) verbaska - Fotolia.com

健康のために、低炭水化物食や低脂肪食を食べる人が増えていると思います。しかし、本当にそれらは健康に良いのでしょうか。今回の研究では、低脂肪食とメタボリックシンドロームの関連性を検証しました。

◆超低脂肪食とメタボの関係は?

今回の研究では、19歳以上の34,003人を対象に、超低脂肪食とメタボリックシンドロームの関連性を検証しました。1日のエネルギー摂取量のうち脂肪の割合が15%以下、15-25%、25%以上に分けて、メタボリックシンドロームにあたる人の割合を比較しました。

 

◆超低脂肪食を食べている人でメタボは多い!?

以下の結果が得られました。

驚くべきことに、メタボリックシンドロームの割合は、参照群(脂肪摂取25%以上)と比較して、より1日のエネルギー摂取が低いことに伴い、脂肪摂取が15%以下の群で有意に高かった(オッズ比1.277)。

メタボリックシンドロームの割合は、脂肪の摂取量がもっとも少ない群で高かったという結果でした。

 

今回の研究は、一時点のデータを見ているため、因果関係を述べることはできません。しかし、脂肪の摂取量が低いこととメタボリックシンドロームが関連する可能性も否めませんので、注意も必要です。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Very-low-fat diets may be associated with increased risk of metabolic syndrome in the adult population.

Clin Nutr. 2015 Oct 16

[PMID: 26602244]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。