◆3,203人の大規模データにより検証
ビタミンEは、サプリメントなどで摂取する人も多いと思います。その効果としては、身体の酸化を防ぐことが知られています。一方、ビタミンEには骨を壊す細胞を活性化する働きがあることも知られています。
そこで研究グループは、中国人3,203人を対象に、ビタミンEの摂取量と骨密度の関連性を検証しました。
◆ビタミンEの摂取量が骨密度と関連
研究の結果、以下が示されました。
女性において、食事からのビタミンE摂取は、共変量で調整した後、腰椎、股関節、転子間と大腿骨頸部の骨密度と有意に正の関連を示した(P値:0.001-0.017)。
この結果は、ビタミンEを多く摂取していた人は、腰部から足にかけての骨密度が高かったことを示しています。
今回の研究では、ビタミンEを多く摂ると骨密度が高くなるという結果でした。一方で、これまでの報告では、ビタミンEの過剰摂取が骨密度を減少させる可能性も多く議論されています。そのため、沢山摂取すれば良いというわけではなく、バランスの良い栄養を心がけることが大事かもしれません。
執筆者
Association of dietary and serum vitamin E with bone mineral density in middle-aged and elderly Chinese adults: a cross-sectional study.
Br J Nutr. 2015 Oct 28
[PMID: 26507315]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。