2015.12.05 | ニュース
急性膵炎のあとは糖尿病に注意!
14,830人を分析
from The American journal of gastroenterology
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急性膵炎は、膵臓に炎症が起こることでみぞおちから背中にかけて痛みが現れる病気です。膵臓の機能低下により血糖値の過度な上昇を抑えることができなくなる可能性があります。今回の研究では、急性膵炎と糖尿病の関連性を検証しました。
◆急性膵炎と糖尿病の関連性を検証
今回の研究では、急性膵炎を起こした2,966人と、年齢や性別を合わせた急性膵炎ではない11,864人を対象に、急性膵炎と糖尿病の関連性を検証しました。
◆急性膵炎の3ヶ月以内に糖尿病を発症する危険性は5.9倍
以下の結果が得られました。
3ヶ月未満の一区切りで、糖尿病の
発症 率は急性膵炎群で1000人年あたり60.8件、対照群で8.0件であり、共変量で調整したハザード比は5.90(95%信頼区間3.37-10.34)であった。
急性膵炎を発症すると、3ヶ月以内に糖尿病を発症する危険性は、急性膵炎を発症していない人の5.90倍でした。3ヶ月以上経過してからでは、2.54倍でした。
急性膵炎は再発することもあり、重症化すると死に至ることもありますが、重症化しなくても、様々な病気に影響する糖尿病にも気をつける必要がありそうです。
執筆者
参考文献
Risk of Diabetes Mellitus after First-Attack Acute Pancreatitis: A National Population-Based Study.
Am J Gastroenterol. 2015 Nov 3
[PMID: 26526084]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。