2015.10.09 | ニュース

カフェインを寝る前に飲むと体内時計がずれる

5人を対象に49日間の実験データを分析

from Deutsche zahnärztliche Zeitschrift

カフェインを寝る前に飲むと体内時計がずれる の写真

カフェインは眠気覚しに効果があるということはよくご存知だと思います。今回の研究は、寝る前にカフェインを飲むと、体内時計がずれるかもしれないということを報告しました。

◆寝る3時間前にカフェインを飲むと?

体内時計は、人がある規則的なリズムで生活を送るために必要な時間の調整機能です。

対象者5人を最大49日間追跡し、寝る3時間前にダブルエスプレッソ相当のカフェインを飲むことで、体内時計にどのような影響が見られるか検証しました。

 

◆1日40分程度の時間のずれが生じる

以下の結果が得られました。

[...]、習慣的な就寝時刻の3時間前に、ダブルエスプレッソ相当量のカフェインを摂取すると、人におけるメラトニン概日リズムが40分程度遅くなった。

就寝3時間前のカフェイン摂取(ダブルエスプレッソ相当)により、体内時計が40分ほど遅くなるという結果でした。

 

体内時計は、不眠症などの睡眠障害との関連が知られています。寝る前にコーヒーを飲んで眠れなくなった経験がある方も多いと思いますが、この結果で示されたカフェインによる生理学的な変化は、睡眠障害の研究に役立つかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Effects of caffeine on the human circadian clock in vivo and in vitro.

Sci Transl Med. 2015 Sep 16

[PMID: 2637824]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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