2015.10.07 | ニュース

アレルギーの皮膚プリックテストはどれぐらい安全なのか?全身反応の頻度を検証

イギリス3万人のテスト結果から

from Annals of allergy, asthma & immunology : official publication of the American College of Allergy, Asthma, & Immunology

アレルギーの皮膚プリックテストはどれぐらい安全なのか?全身反応の頻度を検証の写真

アレルギーの原因になる物質(アレルゲン)を探すため、食品や環境に含まれる物質に対する体の反応を見る簡単な検査に、皮膚プリックテストがあります。検査により全身のアレルギー反応が起こることがまれにあり、その頻度を調べる研究が行われました。

◆イギリス31,000人の検査データから

研究班は、イギリスの6か所の施設で皮膚プリックテストアレルギー反応を出す物質(アレルゲン)をつけた専用の針を皮膚に刺して、皮膚の変化を調べるアレルギー検査の一種を受けた人の記録を6年間にわたって集め、およそ31,000人が試験を受けた結果から、全身反応の頻度を調べました。

 

◆全身反応は0.077%

次の結果が得られました。

24人の患者(年齢の範囲7か月から56歳、平均23.5歳、17人が女性、12人に喘息あり)に全身反応が起こった。皮膚プリックテストに対する全身反応の率は0.077%だった。反応の原因になった可能性が大きいと見られたアレルゲンアレルギー反応を起こす原因になる物質のこと。代表的なものは、ダニ、ハウスダスト、花粉、そば、卵、金属などは食品(18件、うちピーナッツ7件、クルミ1件、ブラジルナッツ2件、ピスタチオ1件、ルピナス1件 、牛乳2件、エビ1件、ほうれん草1件、マメ科植物1件、大豆1件)、エアロアレルゲン(4件、うちウサギ1件、ラット1件、フキ1件、草の花粉1件)、ハチ毒(1件)、タゾシン(1件)だった。

反応は検査施設で即時に治療され、それ以上の医学的治療を必要としなかった。

皮膚プリックテストを受けた人の0.077%に全身反応が起こっていました。その場での治療を超えて治療が必要になった人はいませんでした。原因と見られた物質にはピーナッツなどの食品のほか、ウサギなどから空気中に浮遊する物質、ハチ毒、抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がないがありました。

 

皮膚プリックテストはごく少量のアレルゲンを使って検査をするため、強い反応が起こる恐れは小さいと言われています。0.077%という数字は、対象者や検査の内容によってはいくらか増減することも考えられますが、ひとつの参考になるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎


参考文献

The incidence and features of systemic reactions to skin prick tests.

Ann Allergy Asthma Immunol. 2015 Sep

[PMID: 26254972]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。 [執筆者一覧]