◆キネシオテーピング群と偽テーピング群にランダムに振り分け
キネシオテーピングは、固定するテーピングとは異なり、その伸縮性を用いて筋肉や皮膚の伸縮、患部の治癒を補助する役割を持つテーピング手法です。
今回の研究では、40名の変形性膝関節症患者を、キネシオテーピングのテンションをかけて貼り付ける群と、伸張しない偽キネシオテーピング群にランダムに振り分け、膝を動かすときに発揮される力、階段を昇る能力、そのときの痛みへの効果を検証しました。
◆キネシオテーピング群で有意に改善
調査の結果、以下のことを報告しました。
コントロール群と比較して、実験群では、大腿四頭筋のピークトルク値(毎秒90度および120度の角速度における求心性トルクおよび遠心性トルク)、標準化階段昇段課題、痛みにおいて、効果量が大きく、有意な改善が認められた。
キネシオテーピング群では、偽キネシオテーピング群と比べて、筋肉が発揮する力や階段の動作能力、痛みに大きな改善が認められました。
以前にも、膝の痛みに対するテーピングの効果について記事を掲載しました。変形性膝関節症の患者さんでは、膝の痛みや動作障害で困っている方は多いと思います。今後も検証が進み、より効果的な治療方法が作り出されることを願います。
執筆者
Efficacy of kinesio taping on isokinetic quadriceps torque in knee osteoarthritis: a double blinded randomized controlled study.
Physiother Theory Pract. 2014 Aug
[PMID: 24617598]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。