2015.08.02 | ニュース

B型肝炎で皮膚に出る症状の治療法とは?血管炎、扁平苔癬と代表的な皮膚病変

文献から151例を集計
from World journal of gastroenterology : WJG
B型肝炎で皮膚に出る症状の治療法とは?血管炎、扁平苔癬と代表的な皮膚病変の写真
(C) ugreen - Fotolia.com

B型肝炎では、ジアノッティ症候群など皮膚の症状が出ることがあります。これまでに報告された皮膚の変化をまとめる研究が行われ、最もよく起こる血管炎にはインターフェロンによる治療が有効だったことなどが報告されました。

◆症例報告を収集

研究班は論文データベースを検索し、B型肝炎に関わる皮膚の病気の例を示す論文44件、151症例を集めました。対象者はウイルスの慢性感染がある患者またはB型肝炎ウイルスのワクチン接種後または抗ウイルス薬の使用後としました。

 

◆血管炎が最多、ワクチンで扁平苔癬

次の結果が得られました。

慢性B型肝炎がある患者の間では、血管炎と本態性混合型クリオグロブリン血症が最も多く現れる皮膚病変と見られ(53.3%)、続いて丘疹状変化、皮疹ジアノッティ症候群が多く、皮膚がんヘノッホ・シェーンライン紫斑病はまれだった。インターフェロン治療がB型肝炎ウイルス関連の、また免疫複合体が介在する疾患(血管炎)に有効と見られた。

B型肝炎ウイルスの感染者に起こった皮膚の変化では、血管炎クリオグロブリン血症が過半数を占め、ほかにジアノッティ症候群皮膚がんヘノッホ・シェーンライン紫斑病の報告がありました。血管炎にはインターフェロンが有効と見られました。インターフェロンはB型肝炎の治療としてよく使われます。

ワクチン、抗ウイルス薬の使用後については次の結果が得られました。

B型肝炎ウイルスのワクチン接種後に2種類の皮膚病変(扁平苔癬、環状肉芽腫)が報告され、全身性エリテマトーデスとループス様病変が抗ウイルス治療ののちに最も多く現れる病変だった。免疫抑制療法、ステロイド療法が症例の50%で扁平苔癬を改善する。

ワクチン接種後には扁平苔癬など、抗ウイルス薬使用後には全身性エリテマトーデスなどの報告があり、扁平苔癬には免疫抑制薬などが有効と見られました。


B型肝炎は肝不全や肝細胞がんの原因になり、しばしば長期間の治療が必要になります。肝臓の状態だけでなくほかの側面に注目したこのような報告は、実際の治療を適切に行うために重要な情報になるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Spontaneous and antiviral-induced cutaneous lesions in chronic hepatitis B virus infection.

World J Gastroenterol. 2014 Nov 14

 

[PMID: 25400473]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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