イタリアで減少するB型肝炎、それでも感染した人の特徴は?
![イタリアで減少するB型肝炎、それでも感染した人の特徴は?の写真](https://cdn.medley.life/thumbnails/56fbc70b7a8623cd008b4a01_lg.jpg?1459547400)
イタリアでは1991年以来、すべての子どもを対象にB型肝炎ワクチンの強制接種が行われています。以後、B型肝炎は減ってきていますが、まだ多くの人に新たにB型肝炎が発生しています。感染に関係する特徴の調査が行われました。
◆22年分の調査データを解析
B型肝炎を起こす
研究班は、イタリアの感染監視システムによるデータを使い、解析を行いました。1993年から2014年にかけての急性B型肝炎患者の情報が調査されました。
◆97%は未接種
次の結果が得られました。
11,311例の急性B型肝炎症例のうち362例(3.2%)がワクチン接種後の人だった。ワクチン接種を受けていなかった10,949例のうち、213例(1.9%)は強制接種を逃れていた。2,821人(25.8%)は感染のリスクが高いにもかかわらずワクチン接種を受けていなかった。後者のうち最も多く見られた
リスク因子 はHBs抗原キャリアと同居していること、静脈内注射 薬物使用、ホモセクシャルまたはバイセクシャルの行動だった。
すべての子どもがワクチン接種を受けている中で、急性B型肝炎が
研究班は「B型肝炎はワクチンで予防できる疾患であり、感染のリスクが高い人のワクチン接種率を高くするためにさらに努力が必要である」と結論しています。
執筆者
Acute hepatitis B after the implementation of universal vaccination in Italy: results from a 22-years surveillance (1993-2014).
Clin Infect Dis. 2016 Mar 23. [Epub ahead of print]
[PMID: 27009250]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。