2015.07.13 | ニュース

パーキンソン病のバランスは水中療法が効果的

ランダム化比較試験により予備的に調査
from Clinical rehabilitation
パーキンソン病のバランスは水中療法が効果的 の写真
(C) Robert Kneschke - Fotolia.com

パーキンソン病の症状のひとつにバランス障害があります。今回の研究では、パーキンソン病患者を対象に、水中療法と従来の地上で行うリハビリテーションの効果を比較し、水中療法の方が、バランス機能、バランス機能への自信、転倒への自己効力感などに有効だったという結果を報告しました。

◆水中療法群と通常のリハビリテーション群にランダムに振り分け

今回の調査では、パーキンソン病患者34名を水中療法群と通常のリハビリテーション群の2群に振り分け、治療(60分、週5日、2ヶ月間)を実施しました。その効果をバランス機能や、患者さんが自分のバランス機能をどのように捉えているかという指標を用いて、検証しました。

 

◆水中治療群の方がバランス機能に有効

調査の結果、どちらの治療にも効果が見られ、水中療法について以下の結果が得られました。

水中療法群の患者では、地上でのリハビリテーションを行った患者よりも、閉眼での足圧中心の移動範囲(平均変化量、SD:45.4、64.9 vs 6.9、45.3、p=0.05)、Berg Balance Scale(51.2、3.1 vs 6.0、3.1、p=0.005)、Activities-specific Balance Confidence Scale(16.8、10.6 vs 4.1、5.4、p=0.0001)、Falls Efficacy Scale(-5.9、4.8 vs -1.9、1.4、p=0.003)、Parkinson's Disease Quetionnaire-39(-18.4、12.9 vs -8.0、7.0、p=0.006)、falls diary(-2.4、2.2 vs -0.4、0.5、p=0.001)が有意に改善した。

水中療法群で、通常のリハビリテーションを行った群よりもバランス機能やバランス機能への自信、転倒への自己効力感に効果があったという結果でした。

筆者らは「水中療法は、中等度のパーキンソン病患者におけるバランス障害の治療として、有効であるかもしれない」と結論付けています。

 

なぜ水中療法の方がより効果があったかについては、今回の研究では解明されていませんので、今後の検証が期待されます。

パーキンソン病のバランス障害への治療としては、これまで太極拳の有効性を紹介しました(http://medley.life/news/item/55714fa391e599f60076821c)。水中治療や太極拳は、日本の病院で行うことは簡単なことではないかもしれませんが、この有効性がさらに検証されれば、リハビリテーションの新しい戦略のひとつとして、取り入れられる日も近いかもしれませんね。

執筆者

MT

参考文献

Comparing the effects of hydrotherapy and land-based therapy on balance in patients with Parkinson's disease: a randomized controlled pilot study.

Clin Rehabil. 2014 Dec

[PMID: 24895382]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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