2015.07.03 | ニュース

飛蚊症をきっかけに、直腸がんの眼への転移がみつかった

大阪から、61歳男性の症例報告
from International journal of surgery case reports
飛蚊症をきっかけに、直腸がんの眼への転移がみつかったの写真
(C) kichigin19 - Fotolia.com

明るい場所を見たときなど、視野にごみのようなものが浮かんで見えるのが「飛蚊症」という症状です。健康な人でも生まれつき持っている場合も多いですが、網膜剥離などの病気が原因で起こることもあります。今回大阪府の研究班から、まれな例として「眼に転移したがん」が原因で飛蚊症が起こった症例の報告がありました。

◆直腸がんの手術から2年6か月後

この男性は、左眼の飛蚊症で受診しました。受診の2年6か月前には直腸がんの手術を受けていました。がんは早期がんで、取り残しは指摘されず、術後に化学療法が行われました。手術から2年後に肺に転移が見つかり、切除が行われました。このときにも取り残しは指摘されませんでした。

 

◆脈絡膜に転移

肺切除の6か月後に飛蚊症の症状が現れ、検査したところ、がんの転移と見られるものが左眼の脈絡膜という部分に見つかり、肺にも転移が見つかりました。放射線療法と化学療法が行われ、報告時点まで眼の再発はなく生存していました。

研究班は「結腸直腸がんの脈絡膜転移に対しては放射線治療に加えて全身の化学療法を行うことが重要と考える」と結んでいます。

 

がんの脈絡膜転移はまれで、またこの人は早期がんと診断されたあとで転移が見つかった、特に珍しい例ですが、いくつかの場所から脈絡膜転移が起こりうるとされています。飛蚊症から連想するべき候補としてはかなり順位が低いものとはいえ、まれにはこうしたこともあるようです。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Choroidal metastasis from early rectal cancer: Case report and literature review.

Int J Surg Case Rep. 2014

 

[PMID: 25460493]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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