ギャバロン髄注0.05%の副作用
※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。
人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。
また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。
主な副作用
頭痛、傾眠、痙攣発作、筋緊張、筋緊張低下、しびれ、嗜眠、昏睡、歩行困難、筋緊張亢進、血圧低下
起こる可能性のある重大な副作用
幻覚、錯乱、精神依存
上記以外の副作用
肺炎、悪心、嘔気、嘔吐、腹部膨満感、便秘、下痢、便失禁、排尿困難、尿失禁、尿閉、過敏症、発疹、発熱、脱力感、異常感、めまい、ふらつき、疼痛、筋力低下、感覚減退、錯感覚、見当識障害、思考異常、アジテーション、重圧感、不眠症、言語機能障害、反応性遅延、無力症、頸部痛、背部痛、振戦、視神経調節障害、期外収縮、高血圧、鼻咽頭炎、呼吸抑制、口内乾燥、唾液分泌亢進、頻尿、副睾丸炎、前立腺炎、前立腺特異性抗原増加、ほてり、灼熱感、浮腫、耳管開放、皮膚潰瘍、転倒、CRP上昇、LDH上昇、カテーテル留置部位異常感覚、四肢重感、情緒不安定、うつ状態、会話障害、徐脈、呼吸困難、低換気、胃部不快感、排便障害、性機能障害、そう痒症、悪寒、倦怠感、冷感、CK上昇、胸部不快感
ギャバロン髄注0.05%の用法・用量
- <髄注0.005%>スクリーニング[効果の確認]本剤専用のポンプシステムを植込む前に本剤の効果を確認するため、スクリーニングを実施する
- スクリーニングには髄注0.005%(0.05mg/1mL)を用いる
- 通常、成人にはバクロフェンとして1日1回50μg[髄注0.005%を1mL(1管)]をバルボタージ法(ポンピング)により髄腔内投与し、抗痙縮効果を1~8時間後に確認する
- 期待した効果が認められない場合、初回投与から24時間以降に75μg[髄注0.005%を1.5mL(1.5管)]に増量の上同様に髄腔内投与して1~8時間後に効果を確認する
- 期待した効果が認められない場合、2回目の投与から24時間以降に100μg[髄注0.005%を2mL(2管)]に増量の上同様に髄腔内投与して1~8時間後に効果を確認する
- 100μgでも効果が認められない場合、本剤の治療対象とはならない
- 通常、小児にはバクロフェンとして1日1回25μg[髄注0.005%を0.5mL(0.5管)]をバルボタージ法(ポンピング)により髄腔内投与し、抗痙縮効果を1~8時間後に確認する
- ただし、体格、症状などを考慮して増量することができるが、初回投与量の上限は50μg[髄注0.005%を1mL(1管)]とする
- 期待した効果が認められない場合、初回投与量が50μg未満である場合は50μg、50μgである場合は75μgに増量の上、髄腔内投与して1~8時間後に効果を確認する
- 期待した効果が認められない場合、成人の用法・用量に準じて増量の上、同様に髄腔内投与して1~8時間後に効果を確認する
- 100μgでも効果が認められない場合、本剤の治療対象とはならない
- <髄注0.05%、髄注0.2%>適正用量の設定本剤専用のポンプシステム植込み後の適正用量の設定には、髄注0.05%(10mg/20mL)または髄注0.2%(10mg/5mL)を用いる
- 髄注0.2%は0.05~0.2%の範囲内で日局生理食塩液にて希釈して使用することができる
- 1. 用量設定期(滴定期)[ポンプシステム植込み後60日まで]スクリーニングのいずれかの用量で期待した抗痙縮効果が認められた患者には、その用量を初回1日用量とし、本剤専用の植込み型ポンプシステムを用い24時間かけて髄腔内投与する
- 通常、成人には1日用量が50~250μgとなる範囲で患者の症状に応じ適宜増減する
- 用量の調整は通常1日に1回、次のとおりとする
- 1). 原疾患:脊髄疾患(脊髄損傷、脊髄小脳変性症(痙性対麻痺)等)[増量時;30%以内の範囲、減量時;20%以内の範囲]
- 2). 原疾患:脳疾患(脳性麻痺、頭部外傷等)[増量時;15%以内の範囲、減量時;20%以内の範囲]
- 通常、小児には1日用量が25~150μgとなる範囲で患者の症状に応じ適宜増減する
- 用量の調整は通常1日に1回、次のとおりとする
- 小児:増量時;15%以内の範囲、減量時;20%以内の範囲
- 2. 維持期[ポンプシステム植込み後61日以降]通常、成人では標準1日用量として50~250μgであるが、患者の本剤に対する反応には個人差があるため、症状に応じて適宜増減する
- 用量の調整は通常1日に1回、次のとおりとする
- 1). 原疾患:脊髄疾患(脊髄損傷、脊髄小脳変性症(痙性対麻痺)等)[増量時;40%以内の範囲、減量時;20%以内の範囲]
- 2). 原疾患:脳疾患(脳性麻痺、頭部外傷等)[増量時;20%以内の範囲、減量時;20%以内の範囲]
- 通常、小児では標準1日用量として25~150μgであるが、患者の本剤に対する反応には個人差があるため、症状に応じて適宜増減する
- 用量の調整は通常1日に1回、次のとおりとする
- 小児:増量時;20%以内の範囲、減量時;20%以内の範囲
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. バクロフェンの髄腔内及び経口以外の投与経路におけるヒトでの薬物動態、有効性及び安全性は国内においては確認されていないため、静脈内、筋肉内、皮下又は硬膜外への投与は行わないこと
- 7.2. 髄注0.005%は、スクリーニング専用の製剤であり、適正用量の設定には用いないこと
- 髄注0.05%及び髄注0.2%は、専用のポンプシステムと組み合わせて適正用量の設定に使用する製剤であり、スクリーニングには使用しないこと
- 7.3. 用量を調整する際には、用法及び用量に従うこと
- 適切な手順に従わなかったり、使用する薬液濃度を誤った場合、離脱症状や過量投与が発現するおそれがあるため、注意すること〔1.2、8.1、13.過量投与の項参照〕
- 7.4. 本剤の中止に際しては、1日用量の20%以内の範囲で2日ごとに減量し、患者の状態を慎重に観察しながらポンプシステム植込み時の初回1日用量まで減量すること
- なお、本剤の投与再開に際しては、用量設定期における初回投与量から開始し、用量の増減については用量設定期の用法及び用量に従うこと
- 7.5. 投薬中の経口抗痙縮薬は、患者の状態を慎重に観察しながら、本剤による治療開始前又は治療開始後の適切な時期に減量又は漸次中止を試みる(ただし、急激な減量又は中止を避ける)
- 7.6. 臨床試験では、カテーテル先端を第10胸椎(T10)以下に設置して本剤が投与されており、より高位に留置した場合には、呼吸抑制等の重篤な副作用が発現するおそれがあるので注意すること
- 7.7. 体躯が極端に小さい患者の場合には、通常よりも低用量からスクリーニング試験を開始することを考慮すること
- 7.8. スクリーニング実施時及びポンプシステム植込み直後の用量設定期には、過量投与など重篤な副作用発現に備え、注意深く観察するとともに蘇生設備を確保しておくこと
- 7.9. 突然大量に増量する必要が生じた場合、ポンプ又はカテーテルの不具合(移動、外れ、中折れなど)が疑われるので、ポンプ内の薬液残量検査、X線検査等により確認し、また、耐薬性発現との判別を行うこと〔15.1.2参照〕
- 7.10. 用量の調整には、痙縮が循環器系機能の維持及び深部静脈血栓症を予防している可能性のあることも考慮し、立位、歩行のバランス維持など日常生活動作を適切に保持するために、ある程度の痙縮を残すことも検討すること
- 7.11. 用量設定期及び維持期において使用が推奨される製剤(1日用量別)は次のとおり
- 1). 1日用量が200μg未満:使用が推奨される製剤は髄注0.05%
- 2). 1日用量が200μg以上、300μg未満:使用が推奨される製剤は髄注0.05%又は髄注0.2%
- 3). 1日用量が300μg以上、600μg以下:使用が推奨される製剤は髄注0.2%
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。
※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。
薬剤名 | 影響 |
血圧降下剤 | 降圧作用を増強 |
中枢抑制剤 | 中枢神経抑制作用を増強 |
催眠・鎮静剤 | 中枢神経抑制作用を増強 |
抗不安薬 | 中枢神経抑制作用を増強 |
麻酔剤 | 中枢神経抑制作用を増強 |
エタノール摂取 | 中枢神経抑制作用を増強 |
オピオイド系鎮痛剤 | 低血圧あるいは呼吸困難等の副作用を増強 |
モルヒネ | 低血圧あるいは呼吸困難等の副作用を増強 |