分子標的薬(mTOR阻害薬)
がん細胞の増殖や血管の新生などに必要な物質の働きを阻害することで抗腫瘍効果をあらわす薬
分子標的薬(mTOR阻害薬)の解説
分子標的薬(mTOR阻害薬)の効果と作用機序
がん 細胞の増殖や血管の新生などに必要な物質の働きを阻害することで抗腫瘍 効果をあらわす薬- がん細胞は無秩序な増殖を繰り返したり
転移 を行うことで、正常な細胞を障害し組織を壊す - 細胞の増殖や血管の新生に関わるmTORという物質があり、がん細胞においてこの物質が活性化するとがん細胞の増殖などがおこる
- 本剤はmTORの活性化を阻害し、がん細胞の増殖などを抑えることにより抗腫瘍作用をあらわす
- がん細胞は無秩序な増殖を繰り返したり
- 本剤は
がん 細胞の増殖・転移 などに関わる特定の分子の情報伝達を阻害することで抗腫瘍 効果をあらわす分子標的薬となる
分子標的薬(mTOR阻害薬)の薬理作用
がん細胞は無秩序な増殖を繰り返し、正常な細胞を障害し転移を行うことで本来がんのかたまりがない組織でも増殖を行う。
細胞の増殖・成長などに関わるmTOR(mammalian target of rapamycin:エムトアまたはエムトール)という物質がある。mTORはがん細胞の増殖につながる細胞内のシグナル伝達に働き、これが活性化することでがん細胞の増殖が亢進する。
本剤はmTORの活性化を阻害し、がん細胞の増殖などに関わる特定の分子の情報伝達を阻害することで抗腫瘍効果をあらわす分子標的薬となる。また本剤は血管の新生に関わる因子の阻害作用などをあらわす。
分子標的薬(mTOR阻害薬)の主な副作用や注意点
感染症 細菌 、真菌 、ウイルス などによる重篤な感染症(ニューモシスチス肺炎などを含む)の発現又は悪化があらわれる場合があり、十分な観察と注意などが必要
- 間質性肺炎
- 少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、空咳が出る、発熱などがみられ、これらの症状が急に出現したり、持続したりする
- 上記の様な症状がみられた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する
- 貧血、
血小板 減少、白血球 減少、好中球 減少など- 手足に点状出血、あおあざができやすい、出血しやすい、突然の高熱、寒気、喉の痛みなどがみられた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する