ビタミンC製剤
ビタミンCを補うことで、壊血病などの予防や治療、皮膚炎や皮膚の色素沈着の改善などに使用する薬
ビタミンC製剤の解説
ビタミンC製剤の効果と作用機序
ビタミンC製剤の薬理作用
ビタミンC(アスコルビン酸)は水溶性(水に溶けやすい性質)ビタミンで、体を構成するタンパク質の約30%を占めるコラーゲンの生成に関わる。コラーゲンは細胞同士をつなぐ働きや骨を丈夫にする働き、血管や筋肉を正常に保つとともに皮膚、骨などの形成に関わるので、ビタミンCはこれらの作用を高める働きをもつ。また、ビタミンCはメラニンの色素沈着を抑える作用などももつ。
ビタミンCが不足すると出血しやすくなる、傷の治りが悪くなる、骨がもろくなる、肌の張りが失われるなどの症状があらわれやすくなる。
本剤はビタミンCを補うことにより、ビタミンC欠乏による壊血病などの予防や治療に用いたり、皮膚炎や皮膚の色素沈着などの改善作用をあらわす。その他、ビタミンCには酸化防止作用があり鉄剤の酸化を防ぎ、消化管からの鉄の吸収を高める目的などで使用される場合もある。
ビタミンC製剤の主な副作用や注意点
- 消化器症状
- 非常に稀だが、吐き気、下痢などの症状があらわれる場合がある
ビタミンC製剤の一般的な商品とその特徴
アスコルビン酸、ハイシー
- アスコルビン酸(
ビタミン C)製剤 - ビタミンCの欠乏が関与すると推測される薬物中毒などに使用する場合もある
シナール
- アスコルビン酸(
ビタミン C)とパントテン酸カルシウムの配合製剤 - 鉄剤と併用し、
消化管 からの鉄の吸収を高める目的で使用される場合もある