サーモンパッチとは?赤ちゃんのまぶたの痣の原因と治療
約20%の赤ちゃんにサーモンパッチという赤いあざがあります。このあざは病気ではなく、2歳までにほとんどは自然に消えます。このページでは似た症状との違いや、消えなかったときの治療法などを説明します。
目次
1. 赤ちゃんの顔にできる赤い痣はサーモンパッチ?(似た病気の一覧)
赤ちゃんの額や眉間、
サーモンパッチと似たものは他にもあり、次のものになります。
【サーモンパッチと区別が必要なもの】
- 苺状
血管腫 - 扁平母斑
- 脂腺母斑
- 色素性母斑
それぞれについて説明していきます。
苺状血管腫
赤ちゃんの顔や腕の赤いあざには、苺状血管腫(いちごじょうけっかんしゅ)の可能性があります。赤ちゃんによく見られるあざです。鮮やかな赤色であることが多く、盛り上がっていて、表面はいちごのようにプツプツとしていることが特徴的です。
生後3〜4週から出来はじめ、6〜7ヶ月まで大きくなります。顔や腕にできることが多く、外見的に目立ってしまうことが多いです。悪い病気ではないので、放っておいても問題ありません。数年で自然に消えてなくなるのですが、少し跡が残ってしまいます。
扁平母斑
境界がはっきりとした、淡褐色のあざです。
脂腺母斑
頭や顔にできることが多く、黄色で、わずかな盛り上がりがあります。頭にできた場合、母斑の部位は脱毛があります。生まれた時から存在していて、思春期に少しずつ大きくなり、褐色になることもあります。中年以降に、脂腺母斑が
色素性母斑
いわゆる「ほくろ(黒子)」です。褐色〜黒色で、平坦なものから盛り上がったものもあります。生まれた時にあることは少なく、多くは生きている間に次第に増えていきます。20〜30歳代をピークとして、以後は少しずつ色が薄れていきます。色素性母斑自体は悪いものではありませんが、「悪性黒色腫」という悪性の
2. サーモンパッチと正中母斑、単純性血管腫、ウンナ母斑の違いは?
サーモンパッチは、正中母斑と呼ばれることもあります。呼び方が違うだけで、同じあざのことを指します。
単純性血管腫とは、皮膚の真皮というところで
ウンナ母斑はサーモンパッチに比べると赤みが濃く、消えにくい傾向にあります。特に3歳を過ぎてもウンナ母斑が残っていた場合は、おとなになっても消えずに残る可能性が高いです。
3. サーモンパッチの原因について
サーモンパッチの原因は、皮膚の真皮というところで毛細血管が拡張することです。そのため赤みを帯びますが、デコボコや盛り上がりがなく、平坦です。原因は拡張した毛細血管なので、サーモンパッチを手で押すと赤みが消えることが特徴として知られています。
4. サーモンパッチで知っておくとよいこと:消えないときはどうればいいのか、レーザー治療について、大人にもできるのか
サーモンパッチは目立つためか、消えるのかどうか不安になったり、治療法などを前もって調べておきたいものかと思います。ここではサーモンパッチについてよくある質問をベースに知っておくとよいことをいくつか取り上げます。
新生児の額や眉間、まぶた、鼻の下のサーモンパッチは消えるのか
新生児の額やまぶた、眉間、鼻の下にできたサーモンパッチは、2歳までには自然に消えてなくなります。悪い病気でもないので、特に心配する必要はありません。
サーモンパッチが消えないときはどうすればいいのか
ほとんどの人は2歳までに消えるのですが、稀に大人になってもサーモンパッチが残っている人もいます。2歳を過ぎてもサーモンパッチが消えない場合は、治療が必要な場合や、サーモンパッチではない病気の可能性があります。皮膚科か形成外科を受診してみてください。
サーモンパッチはレーザー治療で消えるのか
自然に生えないサーモンパッチも、レーザー治療で薄くすることができます。1回当たりのレーザー治療は数分で終わります。
レーザー治療には以下のようなデメリットがあります。
- レーザーを当てる度に、パチパチと弾けるような痛みがある
- 色が濃かったり、範囲が広かったりする場合、複数回レーザーを当てる必要がある
- 数回当てる場合は、1〜3ヶ月ほど開けて照射するため、治療が終わるまでに時間がかかる
- レーザー治療後、治療した部位が紫外線にさらされるとシミになるので、紫外線防止対策が必要
どんな治療にもメリットとデメリットがあります。自分の考えにあった方法を選べるように、自分が期待することを整理した上でお医者さんと話してみてください。
大人のサーモンパッチは治療できるのか
大人になってもサーモンパッチが残っていた場合も、子どもと同じようにレーザー治療を受けることができます。皮膚科か形成外科を受診してみてください。