蒙古斑がないと異常なのか?背中・腕・足に蒙古斑はできるのか?原因と治療 | MEDLEY(メドレー)
子どもの成長
子どもの体に見たことのないものができると、重い病気ではないかと心配になります。危ないものもありますが、自然に治るものも多いです。子どもの体に現れやすい、あまり心配の要らない変化について説明します。
最終更新: 2020.12.14

蒙古斑がないと異常なのか?背中・腕・足に蒙古斑はできるのか?原因と治療

赤ちゃんのお尻や腰に蒙古斑がないと心配になりますが、なくても正常です。背中や腕にあることもありますし、病気の徴候ではありません。

1. 赤ちゃんの青いあざは蒙古斑?

蒙古斑は赤ちゃんの腰からお尻にある青いあざとして知られています。違う場所にある赤ちゃんもいますし、蒙古斑がない赤ちゃんもいます。蒙古斑はどこにあってもなくても病気ではありません。

日本人を含む黄色人種ではほぼ100%、黒人で80〜90%、白人で約5%に、蒙古斑が見られます。

蒙古斑の「蒙古」とはモンゴルのことです。蒙古斑を英語ではmongolian spotと言います。モンゴル人を含む黄色人種に多いという意味合いです。

蒙古斑という名前は、日本でお雇い外国人として働いていたドイツ人医師のエルヴィン・フォン・ベルツが1883年に名付けました。

2. 蒙古斑の原因について

画像:皮膚の断面のイラスト。蒙古斑では真皮にあるメラノサイトが青い色に見えている。

蒙古斑の青い色はメラニンの色です。メラニンは黒色の色素で、毛髪や肌、瞳の色を決めます。皮膚の中にあるメラノサイトという細胞がメラニンを作っています。蒙古斑はメラノサイトが1か所に集まっていることで現れます。

蒙古斑はなぜできる?

メラノサイトは胎児の神経堤(しんけいてい)という部分から移動してきた細胞です。神経堤はもともと背中に近い部分にあります。メラノサイトになる細胞は、妊娠3か月ごろに神経堤から離れて全身の皮膚に移動していきます。

メラノサイトは細胞の隙間に木の枝のような突起を伸ばして、周りの細胞にメラニンを渡します。そこでメラノサイトが多い場所にはメラニンの色がつきます。

全身の皮膚のほとんどで、メラノサイトは表皮にまで移動します。表皮は皮膚の浅い部分です。ところが、蒙古斑ではより深い真皮(しんぴ)にメラノサイトが集まっています。真皮の中でも特に深い部分を中心に、まばらにメラノサイトが分布します。これはメラノサイトが深い組織から表皮へ向かって移動していく途中で、何らかの理由で真皮にとどまってしまうためと考えられています。

蒙古斑はなぜ青い?

メラニンは表皮にあるときは黒または茶色に見えます。日焼けした肌やほくろの中では、表皮にメラノサイトが集まり、メラニンを作っています。表皮にメラニンが多くなるので皮膚が黒く見えます。

蒙古斑の場合は、表皮よりも深い真皮にメラノサイトが増えています。メラニンが真皮にあるときは、表皮を通して見えることによって、黒色や茶褐色ではなく、青みがかった色として見えます。

3. 蒙古斑の治療について:治療した方がいい場合や、レーザー治療の内容

通常、蒙古斑は4〜10歳で自然に消えてなくなります。そのためお尻〜腰にできている蒙古斑であれば、そのまま様子を見ていて大丈夫です。

次のような場合は、違う病気の可能性や、治療が必要な可能性があります。

  • だんだん範囲が広がる
  • 2歳を超えても濃くなり続ける
  • 蒙古斑と正常な皮膚の境界が明瞭である
  • 背中や腕、足に見られる異所性蒙古斑

あてはまる場合は、かかりつけの小児科や皮膚科で相談してみてください。

レーザー治療

レーザーを当てることで、蒙古斑を薄くすることができます。

蒙古斑の原因は、真皮にメラノサイトがたくさん存在していることです。メラノサイトはメラニンという黒色色素をつくります。レーザーを当てたとき、黒色のメラニンが反応するため、正常な皮膚へのダメージを抑えながらメラノサイトを破壊することができるのです。このような仕組みで、レーザーによって蒙古斑が薄くなります。

レーザー治療には以下のようなデメリットがあります。

  • レーザーをあてる度に、パチパチと弾けるような痛みがある
  • 色が濃かったり、範囲が広かったりする場合、複数回レーザーを当てる必要がある

蒙古斑は悪い病気ではないため、放っておいても問題はないのですが、できる場所によっては見た目が気になります。レーザー治療するにしても、レーザー治療が必要かどうかの見極めが難しいです。その見極めに関しては、レーザー治療を行っている皮膚科の医師に相談してみてください。

4. 蒙古斑で知っておくと良いこと

蒙古斑がいつまでに消えないと異常なのか?

蒙古斑は生まれつきお尻の辺りに見られ、2歳くらいまでは青色が強くなります。その後自然に薄くなり始め、410歳では綺麗になくなります

蒙古斑がない赤ちゃんは正常?

白人ではむしろ蒙古斑がある赤ちゃんが珍しいです。蒙古斑がないことは異常や病気ではないので、安心してください。

背中や腕、足の青いあざは蒙古斑?

蒙古斑は通常お尻から腰のあたりにあらわれますが、まれに背中や腕、足に見られることがあります。このような蒙古斑は「異所性蒙古斑」と呼ばれます。通常の蒙古斑と違って自然に消えにくいため、レーザー治療の対象となります。