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発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)
赤血球が異常に破壊されてしまうことが原因で起こる血液の病気。尿の色調が赤褐色に変化することで病気に気づく人が多い
1人の医師がチェック 52回の改訂 最終更新: 2024.03.02

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)

PNHは免疫物質である「補体」により赤血球が壊されてしまう病気です。コーラ色の尿や貧血による疲れやすさなどの症状が現れます。治療は抗補体モノクローナル抗体製剤、ステロイド薬を使ったり、輸血を行います。国の難病にも指定されています。

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)とは? 症状、原因、検査、治療など

PNHは免疫物質である「補体」により赤血球が壊されてしまう病気です。コーラ色の尿や貧血による疲れやすさなどの症状が現れます。治療は抗補体モノクローナル抗体製剤、ステロイド薬を使ったり、輸血を行います。国の難病にも指定されています。

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の症状について:コーラ色の尿、疲れやすさ

PNHの一番特徴的な症状はコーラ色の尿が出ることです。貧血による動悸、息切れ、疲れやすさなどの症状が現れることがあります。他にもいろいろな症状が現れることがありますが、胸の痛みや手足の麻痺がある場合には、危険なサインなのですぐに病院を受診してください。

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の原因について:補体による赤血球の攻撃

PNHは赤血球が免疫物質である「補体」に攻撃されることで起こります。PNHの患者さんの赤血球はCD55やCD59という物質を欠いており、補体による攻撃を受けやすくなってしまっています。

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の検査について:血液検査、フローサイトメトリー、骨髄検査など

PNHが疑われる人には問診、身体診察、血液検査、尿検査、フローサイトメトリー、骨髄検査などが行われます。問診、身体診察、血液検査、尿検査からPNHの絞り込みを行います。フローサイトメトリーは診断を確定するために用いられます。骨髄検査は血液が正常に作られているかを調べるための検査です。

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の治療について:抗補体モノクローナル抗体製剤(ソリリス®、ユルトミリス®)など

PNHでは抗補体モノクローナル抗体製剤(ソリリス®、ユルトミリス®)やステロイド薬による治療が行われます。赤血球や血小板を補う必要があれば、輸血をします。重症例では、根治を目的として骨髄移植を行うことがあります。

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の注意点について

PNHでは感染症の予防が重要です。感染症になると重症化したり、治療を継続できなくなることがあるためです。妊娠することは可能ですが、病状が安定していることが条件です。治療費が高額になることがありますが、指定難病の医療費助成制度や高額療養費制度を活用できる場合があります。