おんきょうがいしょう(きゅうせいおんきょうせいなんちょう)
音響外傷(急性音響性難聴)
過度に大きな音が耳に入ってきた時に、内耳が衝撃を受けることで発症する難聴
6人の医師がチェック 22回の改訂 最終更新: 2017.12.06

音響外傷(急性音響性難聴)の基礎知識

POINT 音響外傷(急性音響性難聴)とは

過度に大きな音が耳に入ってきた時に、内耳が衝撃を受けることで発症する難聴です。爆発音やライブなどで大きな音を聞いたあとに起こります。工事現場や工場などで長期間にわたって大きな音を聞くことで起こる難聴は騒音性難聴とよび、急性に発症する音響外傷とは区別します。症状は大きな音を聞いた直後もしくは数時間のうちに、耳が詰まる感じ(耳閉感)や難聴や耳鳴りを自覚します。診断は問診と鼓膜の診察、聴力検査で行います。治療は突発性難聴に準じて、ステロイドや血管拡張薬、ビタミン剤などを使用します。早期の治療が重要ですので、大きな音を聞いた後に難聴を自覚した際は、お近くのクリニックなどの耳鼻科に受診しましょう。

音響外傷(急性音響性難聴)について

  • 過度に大きな音が耳に入ってきた時に、内耳が衝撃を受けることで発症する難聴
    • 爆発音のような、耳が痛くなる程の強大な音を突然聞いたときに発症する
  • 大きな音(ライブや工事現場など)を長時間かつ長期間(年単位)聞くことで引き起こされる難聴騒音性難聴と呼び、急性に発症する音響外傷(急性感音性難聴)と区別する

音響外傷(急性音響性難聴)の症状

  • 爆発音のような強大な音を聞いた跡に耳が詰まるような感じ(耳閉感)や耳の痛みを感じる
    • その後、難聴や耳鳴りに気づくことが多い

音響外傷(急性音響性難聴)の検査・診断

  • 聴力検査
  • 鼓膜損傷内耳損傷、外リンパ瘻などがないかも併せて確認する
    • 身体診察
    • CT検査、MRI検査
  • 明らかな強大な音を聞いた経過が重要
    • 難聴を来すほどの音量ではないことが疑われる場合は、突発性難聴などの可能性も考慮する

音響外傷(急性音響性難聴)の治療法

  • 突発性難聴の治療と同様に行う
    • ステロイド薬、血管拡張薬の使用
    • 必要に応じて星状神経節ブロック注射などの補助療法を行う
      • 首の付け根に注射を行い、頭部への血行を改善することで難聴の改善を促す
  • 早期の治療が重要
    • 原因となった音の大きさ、長さ、治療開始までの時間などが回復を左右する
    • 外来で治療する場合もあれば入院する場合もある

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