とくはつせいもんみゃくあつこうしんしょう
特発性門脈圧亢進症
肝臓や門脈に特別な異常や原因が存在しないにもかかわらず、門脈の圧が上昇した状態
2人の医師がチェック 26回の改訂 最終更新: 2017.12.06

特発性門脈圧亢進症の基礎知識

POINT 特発性門脈圧亢進症とは

特発性門脈圧亢進症は、肝臓や門脈に特別な異常が存在しないにもかかわらず、門脈の圧力が上昇した病気です。進行するまでは症状を自覚することはあまりありませんが、食道静脈瘤ができたり脾臓の機能が亢進したりした場合は吐血やお腹が張るなどの症状が出ることがあります。身体診察に加えて、血液検査や画像検査を用いて診断します。門脈圧を上昇させるような他の病気(肝硬変、寄生虫症、肝静脈閉塞症など)がないかを確認することが大切です。食道静脈瘤や脾臓の機能が亢進した場合は、胃カメラや手術で治療します。特発性門脈圧亢進症が心配な人や治療したい人は、消化器内科を受診して下さい。

特発性門脈圧亢進症について

  • 肝臓や門脈に特別な異常や原因が存在しないにもかかわらず、門脈の圧が上昇した状態
  • 主な原因
    • 原因は明らかになっていない
    • 免疫の異常を原因とする説もある
  • 頻度
    • 100万人当たり7.3人
    • 女性に多い(男性の3倍)
    • 40-50歳代に多い
  • 以下に挙げたような原因のはっきりとした門脈圧を上昇する病気を除外する
    • 肝硬変
    • 肝外門脈閉塞症
    • 肝静脈閉塞症
    • 血液疾患
    • 寄生虫症
    • 肉芽腫性肝疾患
    • 先天性肝線維症   など

特発性門脈圧亢進症の症状

  • 主な症状
    • 脾臓が大きくなる
    • 腹水が溜まる
    • 食道静脈瘤による吐血
      ・吐血
    • 貧血の症状
      動悸
      ・息切れ

特発性門脈圧亢進症の検査・診断

  • 血液検査
  • 画像検査
    • 腹部超音波検査
    • 腹部CT検査

特発性門脈圧亢進症の治療法

  • 門脈圧亢進による食道静脈瘤や、脾機能亢進症に伴う貧血の治療を行う
    • 静脈瘤破裂による出血に対して
      ・バルーンタンポナーデ法:静脈瘤を圧迫して止血する
      上部消化管内視鏡:静脈を結んだり、薬剤で固めたりして出血を止める
    • 脾機能亢進に対して
      ・部分脾動脈塞栓術:脾臓の動脈を詰めてしまい、流れなくする
      ・脾臓摘出術:脾臓そのものを取り去ってしまう
  • 予後は良好であり、静脈瘤出血が起こらないようにコントロールされるなら、肝がんの発生や肝不全による死亡はほとんどない
医師登録をしてMEDLEYの編集に協力する