れむすいみんこうどうしょうがい
レム睡眠行動障害
レム睡眠という睡眠の状態にある間に夢の中のような行動をとってしまうこと
9人の医師がチェック 28回の改訂 最終更新: 2022.02.28

Beta レム睡眠行動障害についての医師コメント

70代男性、手足の震えのためパーキンソン病が疑われて神経内科外来を受診した。パーキンソン病としてはごく初期であり、内服薬による治療を開始した。手の震え以外にどのような症状があるかいろいろ聞いたが、その一つとして「眠っているときに大声をあげたり手足をばたばたさせたりということはありませんか」と聞くと家族から「ええ、それで困っています。最近は歩き回るようにもなってしまって、夢遊病だと思っていました」という返事が得られた。パーキンソン病の症状の1つとしてこのようなことが起きることもあると説明し、クロナゼパムの内服を開始したところ症状は軽快した。
まだまだこの病気の認知度は低く、眠っているときに動き回るというといわゆる夢遊病を思い浮かべる方が多いです。夢遊病は子どもに多いまた別の病気です。有効な治療法もありますので、思い当たる症状があれば受診をお勧めします。


匿名協力医師
実際の治療例
2015.05.02

パーキンソン病は多彩な症状を呈しますが、睡眠障害としてはREM睡眠行動障害、レストレスレッグス症候群が有名です。パーキンソン病の患者さんや家族に、眠っているときに手足をバタバタ動かしたり叫んだりしていることはありませんか、と聞くと「ああ、ありますあります」と答える方が多いです。疫学的にはパーキンソン病患者の15-50%に合併するそうです。多少手足を動かすぐらいであれば治療の必要はありませんが、ベッドパートナーに暴力行為をふるうような粗暴な行動がみられるときは何らかの対処が必要です。生活習慣に気を付ける、環境調整を行うなどしたうえで、薬を試してみるとよいでしょう。効きはかなり良い印象をもっています。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.05.02