しんけいべーちぇっとびょう
神経ベーチェット病
ベーチェット病により神経や脳が障害されること
11人の医師がチェック 59回の改訂 最終更新: 2017.08.01

神経ベーチェット病の基礎知識

POINT 神経ベーチェット病とは

ベーチェット病により神経や脳が障害されることです。ベーチェット病は免疫の異常で起こる病気です。神経ベーチェット病は髄膜炎などに類似した症状を呈する急性型と徐々に認知症が進んでいく慢性進行型に分類されます。本疾患ではぶどう膜炎や結節性紅斑、外陰部潰瘍などベーチェット病を疑うものがないか確認します。検査としては血液検査、髄液検査、頭部MRI検査などを行います。治療としてはステロイドや免疫抑制薬を使用します。シクロスポリンは神経ベーチェットを悪くすると考えられており、使用を控えます。気になる方はリウマチ、膠原病内科、神経内科を受診してください。

神経ベーチェット病について

  • ベーチェット病により神経や脳が障害されること
  • 急激に発症する急性型と徐々に進行していく慢性進行型に分かれる
    • 急性型は急激に症状が悪くなるが、ステロイド薬により症状がすぐに軽快することが多い
    • 慢性進行型は進行は遅いものの、ステロイド薬は効果が乏しく、徐々に症状が悪化していく
    • 急性型と慢性進行型が合併することもある
    • 男性、喫煙、HLA-B51が慢性進行型を起こすリスクとして知られている
  • シクロスポリンは急性型と同様の症状を引き起こすことがある(そのため、基本的に使用しない)
  • 慢性進行型は15年の経過で50%が死亡し、20%が寝たきりになるとされ、見通しはかなり悪い

神経ベーチェット病の症状

  • 急激に発症する急性型と徐々に進行していく慢性進行型に分かれる
  • 急性型の主な症状
    • 頭痛  
    • 発熱
    • 意識が朦朧とする(重症な場合は意識を失う)
       
  • 慢性進行型の症状
    • もの忘れが激しい(認知症
    • 性格が変わる(人格変化)
    • 立ったり歩いたりが難しくなる(小脳失調
    • 症状が進行すると寝たきりの状態になる

神経ベーチェット病の検査・診断

  • ベーチェット病の検査に加えて脳画像検査(頭部MRI検査など)や髄液検査を行う
    • 髄液でIL-6という炎症物質が増加する  
    • 慢性進行型は進行すると小脳や脳幹が障害され、頭部MRI検査で小脳や脳幹が小さくなっているのが確認される
  • 通常のベーチェット病の検査 
    • 皮膚の診察:結節性紅斑外陰部潰瘍といった特徴的な発疹がないか確認する
    • 血液検査:炎症が起きていないかなどを調べる、HLA検査を行う(HLA-B51との関連が知られる)
    • 眼科検査:ぶどう膜炎の有無を調べる

神経ベーチェット病の治療法

  • 急性型の治療
    • 治療薬
      ・飲み薬のステロイド薬
      ・重症な場合は、点滴の大量ステロイド薬(ステロイドパルス療法)
    • 注意事項
      ・再発予防としてコルヒチンが推奨される 
  • 慢性進行型の治療
    • 治療薬
      ・メトトレキサート
      ・メトトレキサート単独で効果不十分な場合には、インフリキシマブの併用
      ・禁煙の徹底
    • 注意事項
      ・慢性進行型の治療に関してはステロイド、シクロフォスファミド、アザチオプリンなど他の免疫抑制薬の効果は乏しいと言われている

神経ベーチェット病が含まれる病気

神経ベーチェット病のタグ

神経ベーチェット病に関わるからだの部位

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