食道裂孔ヘルニアの検査について:胃カメラ検査、胃バリウム検査など
食道裂孔ヘルニアでは症状がなければ治療の必要はありません。一方、症状がある人では治療が検討されるため、
1. 問診
食道裂孔ヘルニアは多くの人で無症状ですが、
- 胸やけや呑酸、げっぷ、胸の痛みなどの症状はあるか
- いつもより食べ過ぎた時に症状が出ることはあるか
- 脂肪分が多い食事や香辛料のきいた食事をとったときに症状が出ることはあるか
- 横になったり前屈みの姿勢をとると症状が悪くなることはあるか
これらは胃食道逆流症でよく見られる症状についての質問で、いくつか「ある」と答えた人は胃食道逆流症の疑いがあると考えられます。
胃食道逆流症では起床時に呑酸症状が見られたり、胃薬を飲むことで症状が改善する場合があるので、次のような点についても質問されるかもしれません。
- 症状が起こりやすい時間帯はあるか
- 症状に対して胃薬などを飲んだことはあるか。そのとき症状は良くなったか
自覚症状以外にも、過去に治療した病気、現在治療中の病気、普段から服用している薬などの情報は診断のために重要ですので、問診で聞かれることがあります。
2. 身体診察
食道裂孔ヘルニアが疑われた人には、腹部・胸部を中心に診察が行われます。
腹部の診察ではみぞおちのあたりに痛みがないか、押されたときに痛みが出ないかを調べます。また、腸の動きの程度を調べるために
胸部の診察では肺や心臓の音を聴診します。特に症状として胸の痛みがある人には、肺や心臓の病気が隠れていないかを詳しく調べます。
3. 上部消化管内視鏡検査

食道裂孔ヘルニアが疑われる人では食道と胃のつなぎ目を中心に観察し、胃食道接合部が食道側に移動しているか、胃の一部が胸側に移動しているかを調べます。内視鏡検査を受ければ、食道裂孔ヘルニアがあるかどうかがほとんどの人で分かると言われています。また、胃酸の逆流により逆流性食道炎が起こっているかも同時に調べることができます。
4. 胃X線検査
胃X線検査はいわゆる「バリウム検査」です。食道や胃は
胃X線検査では、胃食道接合部と食道裂孔の位置関係や、胃の胸側へのはみ出しを調べることができます。
5. CT検査
食道裂孔ヘルニアの診断のためにCT検査を行うことはありませんが、別の病気の検査としてCT検査を行ったときに、偶然食道裂孔ヘルニアが見つかる場合があります。