しょうにしっしん
小児湿疹
小児期に生じる湿疹を指す。様々な原因によって起こる
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最終更新: 2022.04.13
小児湿疹の基礎知識
POINT 小児湿疹とは
小児期の湿疹のことです。さまざまな原因によるものが含まれます。代表的なものには脂漏性皮膚炎やおむつ皮膚炎、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎などがあります。原因によって症状や治療が異なります。主な症状は発赤やかゆみ、かさぶた、水ぶくれなどです。多くの場合、皮膚を清潔に保つことやステロイドが含まれた塗り薬が有効なことが多いです。小児湿疹が心配な人は小児科や皮膚科を受診してください。
小児湿疹について
小児湿疹の症状
- 主な
症状 発赤 - かゆみ
- かさぶた
- 皮膚の小さなもりあがり
- 水ぶくれ
- 慢性化すると皮膚が厚くなったり、
色素沈着 を残したりする
小児湿疹の検査・診断
- いずれの疾患も現病歴の聴取、皮膚の状態の視診、経過から診断される
小児湿疹の治療法
- 詳しい治療法については各項目を参照
- 多くの場合に
ステロイド 塗り薬が必要になることが多い
小児湿疹に関連する治療薬
ナイアシン製剤(ニコチン酸、ニコチン酸アミド)
- 脂質の代謝や血管拡張、新陳代謝の改善などの作用によりニコチン酸欠乏によって生じる口内炎や耳鳴り、湿疹などの予防や治療に用いる薬
- ナイアシンはニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で水溶性(水に溶けやすい性質)ビタミン
- 脂質の代謝や血管拡張作用、皮膚などの新陳代謝の改善など様々な作用をもつ
- アルコール分解や活性酸素(過剰発生で細胞を傷つける物質)の除去などにも関与する
ビタミンB6製剤
- ビタミンB6を補い、口内炎や湿疹、貧血、手足のしびれなどを改善する薬
- ビタミンB6は水溶性(水に溶けやすい性質)ビタミンでタンパク質からアミノ酸への分解などを助ける働きがある
- ビタミンB6が不足すると皮膚、粘膜、神経の炎症や貧血などがおこりやすくなる
- ビタミンB6が不足すると中枢神経の異常興奮により痙攣などがおきやすくなる
- イソニアジド(主な商品名:イスコチン)の投与によるビタミンB6欠乏症に使用する場合もある
- 薬剤によってはてんかんの治療などに使用する場合もある
ビオチン製剤
- 体内にビオチン(ビタミンH)を補充し、湿疹や皮膚炎、にきびなどを改善する薬
- ビオチンは水溶性(水に溶けやすい性質)ビタミンであり体内で糖の再利用やアミノ酸の代謝などに関わる
- ビオチンが不足すると皮膚形成が損なわれ、アレルギーを起こす体内物質の排泄なども低下するとされる
- 本剤はビオチン製剤であり、体内にビオチンを補充することで、皮膚症状などを改善する
- ビオチンはビタミンB群の一種でビタミンHと呼ばれることもある(ビタミンB7とも呼ばれていた)