だいどうみゃくはいどうみゃくちゅうかくけっそん(だいどうみゃくはいどうみゃくそう)
大動脈中隔欠損症(大動脈肺動脈窓)
全身に血液を送る大動脈と肺に血液を送る肺動脈の間の壁に穴があいてつながってしまう病気
6人の医師がチェック 95回の改訂 最終更新: 2017.12.06

大動脈中隔欠損症(大動脈肺動脈窓)の基礎知識

POINT 大動脈中隔欠損症(大動脈肺動脈窓)とは

大動脈中隔欠損症は生まれつき大動脈と肺動脈の間の壁に穴が空いてつながっている病気です。先天性心疾患が合併していることが多いです。主な症状は息切れ・チアノーゼになります。 症状や身体診察に加えて、画像検査・心臓エコー検査・カテーテル検査を行って診断します。根治するための治療は手術になりますが、症状が軽い場合は薬を用いて治療する場合もあります。大動脈中隔欠損症が心配な人や治療したい人は、小児科・循環器内科・心臓血管外科を受診して下さい。

大動脈中隔欠損症(大動脈肺動脈窓)について

  • 全身に血液を送る大動脈と肺に血液を送る肺動脈の間の壁に穴があいてつながってしまう病気
  • 先天性心疾患のなかで約1.5%を占める
  • 欠損している位置により、近位欠損型、遠位欠損型、全欠損型の3つに分けられる
  • 肺への血流量が増えることで肺高血圧合併する
  • 別名「大動脈肺動脈窓」と呼ばれている
  • 他の先天性心疾患が一緒に存在することが多い
  • 小児慢性特定疾患に指定されており、申請を行えば症状の進行具合によって医療費の補助を受けることができる

大動脈中隔欠損症(大動脈肺動脈窓)の症状

大動脈中隔欠損症(大動脈肺動脈窓)の検査・診断

  • 身体診察
  • 画像検査
  • 心電図検査:心臓のうごきをコントロールしている電気信号に異常がないかを調べる
  • 心臓超音波検査:心臓の動きや働きを調べる
  • 冠動脈造影検査:心カテーテルを使って、心臓の状態を調べる

大動脈中隔欠損症(大動脈肺動脈窓)の治療法

  • 根治するためには手術が必要
    • 閉鎖術:大動脈肺動脈の間の穴をふさぐ
    • 再建術:全身へ行く大動脈と肺へ行く肺動脈を正常な状態にする
  • 薬物療法
    • 利尿薬:心臓の仕事量を軽くする、肺水腫を防ぐ
    • 血管拡張薬:ACE阻害薬やARBを投与する
  • 薬物治療を行っても症状を軽くする程度の効果しか望めないので、手術が必要になる場合がほとんど
    • 手術前に状態を良くするために薬物治療を行う

大動脈中隔欠損症(大動脈肺動脈窓)が含まれる病気

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