にぱういるすかんせんしょう
ニパウイルス感染症
海外で見られる感染症で、ニパウイルスが原因。発症すると重い脳炎を起こすことがある
3人の医師がチェック 102回の改訂 最終更新: 2017.07.21

ニパウイルス感染症の基礎知識

POINT ニパウイルス感染症とは

ニパウイルスによる感染症のことです。近年の日本では感染が起こっておらず気にする必要はありませんが、マレーシアやシンガポールなどの東南アジアでは流行が起こります。そのため、暖かい地域に行く場合には気をつける必要があります。オオコウモリがニパウイルスを持っており、オオコウモリの唾液や尿から家畜や野菜が汚染され人間に感染すると考えられています。 ニパウイルス感染症になると、発熱・頭痛・筋肉痛などが起こり、重症になるとけいれんや昏睡が起こります。ニパウイルス感染症が心配な方は感染症内科を受診して下さい。

ニパウイルス感染症について

  • ニパウイルスに感染することで起こる病気
    • 発症すると重い脳炎を起こすことがある
  • 原因となるニパウイルスは、オオコウモリが保有している
    • オオコウモリの唾液や尿中に含まれるニパウイルスに汚染された豚から人間にうつると考えられている
    • ニパウイルスに汚染された果物からの感染も疑われている
    • 日本には存在しない
  • 1998年~1999年にかけてマレーシアで流行したことで発見された
    • この流行で265人が発症し、105人が死亡した
    • このときシンガポールで11人の患者が発症
    • その後インドやバングラデシュでも流行
    • これまでの患者数は475人でそのうち死亡者は251人

ニパウイルス感染症の症状

  • 発熱
  • 頭痛
  • 筋肉痛
  • 炎症
    • 眠気
    • けいれんなど
    • 昏睡
  • 潜伏期間は4~18日
    • 1~2日で昏睡状態に陥る
  • 致死率は50%程度
  • その反面、感染しても発症しない不顕性感染も多いとされている

ニパウイルス感染症の検査・診断

  • 臨床症状だけでは他のウイルス性脳炎と区別をすることは不可能
  • 生検を行いウイルスを分離して検査する(遺伝子検査、抗体検査)
    • 血液の他に、感染が疑われる部位(脳、肺、腎臓など)を検査

ニパウイルス感染症の治療法

  • ウイルスに対する特効薬がないため、対症療法を行う
    • 実験的にはリバビリンが有効との報告もある
  • 海外での発生情報に注意して、流行地域には極力近づかないことが重要である

ニパウイルス感染症の経過と病院探しのポイント

ニパウイルス感染症が心配な方

ニパウイルス感染症では発熱や頭痛、筋肉痛といった初期症状がみられます。国内で感染することはありませんが、東南アジアなどの流行地域から帰国後の方で上記の症状があれば可能性があります。

ご自身がニパウイルス感染症でないかと心配になった時には、もしお近くに感染症科のある病院や、感染症専門医のいる病院があるのであれば、そのような病院を受診されるのが適切でしょう。ニパウイルス感染症そのものが国内では珍しいこともあり、慣れている医師でないと診断をつけることが困難です。受診の際には、いつからいつまでどこに旅行をしていたかを医師に伝えてください。

特殊な検査を行わないとニパウイルス感染症の診断はつかないため、大学病院などを除けば基本的には血液検査を病院外の検査センターに送って、結果が返送されてくるのを待つということになります。

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ニパウイルス感染症でお困りの方

ニパウイルス感染症には特効薬がありません。集中治療室で、人工呼吸器や様々な点滴薬を使用しながら症状が改善するのを待つことになります。

医療機関によって治療可能な水準が異なるため、中小規模の病院であれば、診断がニパウイルス感染症だと判明した時点で(またはその疑いが生じた時点で)大病院へ転院の上で治療を行うこととなります。

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