だりえーびょう
ダリエー病
皮膚に小さなイボのような皮疹が多発する病気。毛包性角化症とも呼ばれる
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最終更新: 2022.03.30
ダリエー病の基礎知識
POINT ダリエー病とは
皮膚にかゆみをともなう小さなイボのような皮疹が多発するまれな病気です。毛包性角化症と呼ばれることもあります。できものは顔面や胸、背中、脇、鼠径部にできやすく、汗をかくことで症状が悪化しやすくなります。爪にもできることがあり、爪の厚みがまして、濁りが生じます。ダリエー病になると、皮膚のバリア機能が低下し、細菌やウイルス感染が起こりやすくなります。疑われる人には病理検査や遺伝子検査などが行われます。ビタミンAの内服やステロイド薬、ビタミンDの塗布に効果があるとされており治療に用いられます。ダリエー病はまれな病気なので、専門的な診療ができる皮膚科で検査や治療が行われます。
ダリエー病について
ダリエー病の症状
皮疹 が、主に顔面、体幹、陰股部、腋窩などの脂が出やすく、擦れやすい部分に起こる- 手の指や足に灰色から茶色の数mmの皮疹や
水疱 ができる - 汗をかくと症状が悪化したり湿疹ができる
- 悪化時には湿って悪臭を放つ
- 手の指や足に灰色から茶色の数mmの皮疹や
- 爪が厚く、透明でなくなり、もろくなる
- 口、食道、
外陰部 などに粘膜症状が起こることがある 細菌 やウイルス の感染が起こりやすい
ダリエー病の検査・診断
生検 - 皮膚の一部を採取して顕微鏡で原因を調べる
- 遺伝子検査:遺伝子に異常がないか調べる
- 診断がつかない場合には行うこともある
脳波検査 :脳の働きを調べる- 精神神経疾患が
合併 していると考えられる場合に行う
- 精神神経疾患が
ダリエー病の治療法
ビタミン A製剤の内服、外用- 胎児が先天的な異常をきたす可能性があり妊娠の可能性がある女性には使えない
ステロイド薬 の内服、外用免疫 抑制剤を使うこともある
ビタミンD の軟膏- 薬物による治療でも
病変 が消えない場合はレーザー治療を行うことがある
ダリエー病に関連する治療薬
エトレチナート製剤
- ビタミンAと類似した化学構造をもち、皮膚や粘膜を正常に保つ作用などにより皮膚角化異常症などを改善する薬
- 乾癬や魚鱗癬などの皮膚角化異常症は免疫異常などによっておこるとされている
- ビタミンAによる皮膚や粘膜を正常に保つ作用により乾癬などの皮膚角化異常症における改善効果が確認されている
- 本剤はビタミンAと類似した化学構造を持つレチノイドいう物質の一つで皮膚角化異常症などへの改善作用をあらわす
ダリエー病のタグ
ダリエー病に関わるからだの部位
